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お笑い 重量級と軽量級、剛と柔、迫力と愛嬌。正反対の2人が贈る「文蔵・兼好 ぶんぶんけんけんの会」

2019.01.03 Vol.713

 パッと見強面、どすのきいた声で迫力満点に話す文蔵。かたや小さくてちょこまか動き、頭のてっぺんから出ているような甲高い声で軽く喋る兼好。そんな怖いキャラの文蔵と、明るいキャラの兼好だが、まくらの端々に“いい人感”がにじみでる文蔵に対し、兼好は笑顔で毒を吐く“悪キャラ”全開とその印象は逆。そんな“ぶんぶん”と“けんけん”が、先輩後輩の立場を忘れ、高座の上でがっぷり四つに組み、熟練の話術で会場を爆笑させる。ギャップ萌えの2人が見せる2019年幕開けの高座に期待!

遅咲きの真打の10年の軌跡がここに!立川生志独演会「真打昇進10周年記念特別興行〜ひとりぶたSpecial」

2018.08.17 Vol.709

 2008年、入門20年目にして落語立川流の真打に昇進した立川生志。遅咲きのようだが、その実力は前座時代から折り紙付き。20年かかったのは、師匠・談志の厳しい真打昇進試験にパスできなかったから。それは談志の生志への期待の表れでもあった。今回の独演会のゲストには、大人気の落語家がそろい踏み。その人望の厚さも長い二つ目時代があったから。彼らとのにぎやかな高座に期待大だ。

春風亭百栄 × 三遊亭兼好 11月25日「我らの時代 落語アルデンテXII」で競演

2015.11.09 Vol.654

 個性的な2人が銀座のとある居酒屋でなにやら話している。今度の落語会の打ち合せかと思えば…。

百栄(以下、百)「家の猫がね、老衰でぼちぼち危ないんですよ。でもまあ、2年ほどノラでその上で17年ぐらいなので、もう十分生きたんですけどね」
兼好(以下、兼)「ノラで過ごすとダメなんですってね。最初から家で育ててると長生きする」
百「そうそう、初めから家で育てると長生きする子で20年以上生きますからね」
兼「でもノラ猫の年って何を見れば分かるんでしょうね」
百「肉球に年輪とかがこう…」
兼「あれば分かりやすいんですけどね(笑)。なんか簡単に分かる方法があればいいのに」
百「見た感じだけですよね(笑)。なんとなく、ざっくりと5歳ぐらいかなとか」
兼「多分、このままでいくとずっと猫の話になりますよ(笑)」

 ゆるーい感じで始まったこの対談。話は落語家の結婚事情に。

兼「僕なんか、入門した時には子どもがいましたから。それは珍しいとして、二つ目で結婚する人って多いですよね」
百「うん」
兼「それに人にもよりますが、意外と落語家はイクメンが多い。前座の癖がついているので、掃除とかまめにやりますからね」
百「確かにそうだ。僕なんか師匠に優しく育てられて、家にも来なくていいし、来ても何にもやらないで飯でも食っていけよって言われていたんだけど、ほかの前座と話が合わなくなるので、自分で何か見つけてやっていましたもん」
兼「前座の経験をやっていたのね(笑)」
百「その癖がついているから、今でも奥さんが先に外出すると、出て行ったあとに家の掃除始めちゃう」
兼「そうなんですよ。洗い物とか、洗っておかないと次にいけない(笑)」
百「で、ちゃちゃとやって僕の場合はまた寝ます」
兼「寝る前には基本掃除です。でもほんと(柳家)三三の兄さんぐらい売れていても洗濯物干すんだから。多分(笑)。(春風亭)一之輔君だって、あれだけ売れていてイクメンだし。やっぱり二つ目で結婚する人が多いのは、落語家が寂しがり屋だからですかね(笑)」
百「女の人は早くお嫁さんになりたいっていう気持ちがあるじゃないですか。それって、別に旦那さんに全部頼るわけでもないし、自分も働くけど、やっぱり旦那さんがいると心の支えにもなるし、ちょっと楽っていうかね…。そんなに必死に働かなくてもいいみたいな(笑)。僕はその気持ちを持って結婚した。かみさんが働きに出て、自分が家事をやるなんて、こんな幸せなことないです。だから家事なんて嫌だなんていうことはない。喜んでやります。だって家にいられるんですよ。横になって『相棒』とか見てられる(笑)」
兼「それ再放送のほうでしょ(笑)。でも一之輔君とか(桂)宮治くんとかガーっと行くタイプに限って家族を大切にしている。逆に家族に優しそうな人ほど怪しいですよね(笑)」

 2人の話に出てきた一之輔、そして桃月庵白酒の4人で定期的に行っている落語会「我らの時代 落語アルデンテ」が11月25日に池袋・東京芸術劇場で開催。同落語会は一之輔がまだ二つ目だった2010年からスタート、今度の会で13回目を迎える。個性のまったく違う4人の落語家の競演が人気の落語会だ。

百「僕はね、本当言うとこの会がずーっと定期的に続くと思っていなかった」
兼「私も。一回だけの会だと思っていた」
百「で、アルデンテっていう名前がついたのは別にいいんですけど、その上に“我らの時代”ってついていたんです。それがすごく照れくさくて(笑)。“我らの時代”って(笑)。それに我らは我らのことを我らとは言わないですよ(笑)」
兼「言わない(笑)。なんか落語家より政治家とかが使いそうですね。我ら(笑)」
百「まあ、それはいいんですけど、たまにお題が出るじゃないですか。昼の部と夜の部がある時とか、2DAYSの時に“白アルデンテと黒アルデンテ”とか“昆布アルデンテと鰹アルデンテ”とか。ああいうテーマは気にしてる?」
兼「ないですね。一人ぐらい誰かが言葉の端にちょっと入れるぐらいじゃないですか? 百栄師匠は?」
百「僕もない。でも “白アルデンテと黒アルデンテ”の時に白の会で『露出さん』っていうネタをやったのは覚えています」
兼「あー、あのいい人が出てくるやつ」
百「そう、いい人だから白。ワーッてコートの前を広げて露出をするというね」
兼「字面だけだと“どこがいい人だよ”って感じですけど、あの人はめちゃくちゃいい人ですからね(笑)」

落語は見る人の想像力が大切。落語家に頼っちゃいけません(笑) 三遊亭兼好

2014.12.21 Vol.633

普段から着物を着用し、落語家らしい落語家の出で立ちの三遊亭兼好。日曜夕方の人気番組「笑点」のピンクの着物・三遊亭好楽の弟子で、今や協会を超えてさまざまな落語会の高座に上がる兼好だが、前職が魚河岸勤務という意外な一面も。「落語のことを何にも知らないで入門した」という兼好が今や引っ張りだこの人気落語家になるまで。

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