
vol.321
国分寺のアパートで警官が女性射殺し自殺
東京都国分寺市東元町のアパートで21日、警視庁立川署地域課の友野秀和巡査長(40)=東京都あきる野市=と、アパートに住む知人で飲食店従業員、佐藤陽子さん(32)が拳銃で胸などを撃たれ死亡しているのが見つかった。友野巡査長は制服姿で、右手近くに拳銃が落ちていた。
調べでは、佐藤さんはTシャツにジーンズ姿で、胸と腹を2発撃たれ、貫通した銃弾で床に穴が開いていた。寝かされた状態で撃たれたとみられる。巡査長は左胸を1発撃ち、あぐらをかくような状態であおむけに倒れていた。拳銃は警視庁の貸与品で、5発装填され、1発は弾倉に残っていたが、残る1発は押し入れの床から発見された。
巡査長は20日午後3時半ごろから同僚と立川署富士見台交番に勤務。同9時半ごろにバイクで苦情処理に1人で出かけたまま、連絡が取れなくなった。21日午前5時ごろになっても戻らないため、立川署と捜査1課が別々に行方を捜した。
同僚が署内のロッカーで佐藤さんの勤務先の名刺を発見。捜査1課が巡査長の携帯電話の位置情報から、佐藤さんのアパート付近にいることを突き止め、署の上司が同午前10時40分ごろアパートに入り、6畳間で2人の遺体を発見した。遺書はなかった。
警視庁の調べで、巡査長が5月ごろから、佐藤さんにつきまとったり交友関係を調べるストーカー行為をしていたことが22日分かった。佐藤さんは今月15日で店を辞めると周囲に話し18日から帰省、事件約2時間前の20日午後8時ごろ帰宅していたことも判明。警視庁は一方的に好意を寄せていた巡査長が、佐藤さんとの接点を失うことに絶望し、自宅に戻った直後に犯行に及んだとみて詳しい動機を調べている。
立川署捜査本部の調べでは、佐藤さんは6月上旬、宮城県の両親に電話し、「飲み会で知り合った立川署地域課のお巡りさんにつきまとわれている」「見張られているような感じがする」と不安を訴えていた。事件直前の帰省では話題にならなかったため安心していたという。
5月ごろには、友野巡査長が、佐藤さんの知人が経営する行きつけの飲食店に訪れたり、電話をかけるなどして佐藤さんの様子を店長に探っていたことも判明。佐藤さんの以前の交際相手も、佐藤さんから「客につきまとわれて困っている」と相談され、「飲食店を辞めたほうがいい」と助言。巡査長はこの男性の名前も把握しており、つきまといのほか佐藤さんの身辺も入念に調べていた可能性が高い。
佐藤さんが飲食店に最後に出勤した15日に、巡査長が同僚4人と来店。同僚は巡査長を残し先に店を出たが、捜査本部に同僚は「佐藤さんに好意を寄せているようだったが、迷惑しているように感じた」と証言した。