
vol.353
巨人・上原がメジャー挑戦へ
FAの権利を4日に取得した巨人の上原浩治投手が7日に会見。「目標を達成してから(野球人生を)終わりたい気持ちがある」と話し、今オフにFA宣言して米大リーグに挑戦することを事実上表明した。
上原は10年目の今季までの通算成績は106勝58敗32セーブ。FA権行使の正式表明は今季終了後を予定しているというが、WBCなどの活躍で上原の知名度は高いだけに、今オフには激しい争奪戦が予想される。
開幕からわずか11日。異例ともいえるメジャー挑戦の事実上の表明の背景として、大型契約が必至な上原のしたたかな戦略を指摘する関係者もいる。大学卒業時、エンゼルスやメッツなど数球団が獲得に乗り出したが、迷った末に巨人に入団した上原。ポスティングシステムでの移籍を訴えたこともあり、「いずれ海を渡る」というのは、球界関係者の共通した意見だった。
あるメジャースカウトは、FA権の取得からわずか3日での表明に加え、上原の「先発でも抑えでも両方できることを証明したい」という言葉の意図をこう推察する。「役割に選択肢を持たせることで、獲得に興味を示す球団が増える。この時期に大リーグ挑戦を口にすれば、メジャー球団に対して、獲得資金の用意などに時間的な余裕を与えることもできる」。シーズン中だけにチームに与える影響は否定できないが、上原が“売り出す”には絶好のタイミングだという。
実際、2006年のWBCなど国際試合で無敗の右腕だけに、メジャー球界の評価は高い。
巨人は引き留めに全力の構えだが、莫大な資金を持つメジャー球団による争奪戦は、すぐにも水面下でスタートする情勢になった。