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「“脚本は僕から役者へのラブレター”だと監督は言うんです。すごくいい言葉だけど、今回、僕にとっては果たし状。なんだこんなもんかと思われないようにやろうと思った」と佐藤
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vol.358
「みんなの表情が笑いのツボ!」
真っ赤なステージの両脇にはシャンデリアが飾られ、ステージへの階段にはレッドカーペットが敷き詰められた。そして舞い上がるシャボン玉。14日、六本木ヒルズアリーナを会場に、三谷幸喜監督の最新作『ザ・マジックアワー』のジャパンプレミアが行われた。オープニングは『〜アワー』に引っかけたアワ(シャボン玉)が舞い上がる中、タキシードとカクテルドレスに身を包んだ監督と出演者たちがストレッチリムジンに乗って登場する豪華演出。しかし三谷監督渾身のコメディー作品なだけに、記者会見は笑いの連続。三谷組常連の戸田恵子が、「分かっていながら、見ていてものすごく笑った。それぞれの役者さんが今まで見せていない表情が随所にあって、それがツボ。いちいちおかしいです」と、爆笑を約束した。
同作は、架空の街『守加護(すかご)』を舞台に、三流役者が映画と勘違いしながら本物のギャングの抗争に巻き込まれるコメディー。主役の三流役者を演じた佐藤浩市は、「すごく不思議な映画。悪役も、いい人役も、まぬけなボクもいるけど、最後は誰も憎めない。それでいて笑えるし、不愉快な思いは絶対しない作品。うちの息子も大変楽しかったと言ってました」。佐藤はコメディー映画初主演だが、三谷監督は早くから佐藤の笑いのセンスを認め、佐藤で映画を取りたいと思っていたそうだ。「こんな顔して、実際はジョークもだじゃれも連発するんですよ。お笑い芸人も大好きで、最近注目してるのは誰だっけ?」と監督が佐藤にふると、間髪入れず「ガリガリガリクソン」とツウな答え。三谷組初出演にして、今までのイメージを撃ち破る横分けのなでつけ頭で『うさんくさい男』を演じた妻夫木聡も、「台本を読んだ時、浩市さんのセリフがおかしくて声をあげて笑ってしまったけど、実際に演じる段取りでまた笑った」と、台本そのものの完成度を絶賛。実際に映画を観た感想を求められ、笑いの中にもしみじみとした思いを口にした。「普段は自分が出た作品をなかなか冷静に見られないけど、完成した作品を見て、子供のころに少ないお小遣いで映画に行き、映画館を出てから友達と“いやー、おもしろかった!”って話しながら歩いていた感覚を思い出した。映画って本当にいいなって」
「とにかく、佐藤さんだけでなく、妻夫木さんも、深津(絵里)さんも、綾瀬(はるか)さんも、寺島(進)さんも、戸田さんも、伊吹(吾郎)さんも、この映画には今まで見たことのないみなさんがいます。小日向(文世)さんだけはいつも通りですが(笑)」。しめの挨拶でも会場に笑いを起こした監督は、「最高のコメディーができました。これは自分自身が見たかった映画」と、誇らしげに語った。公開は6月7日。