
vol.359
四川大地震で死者4万人超える
[成都(中国) ロイター]中国政府は20日、中国・四川大地震での死亡者数が4万人を超えたことを明らかにした。新華社によると、さらに3万2000人が行方不明となっている。
当局はこれまでに、最終的な死亡者数が5万人を超える見込みだと発表している。負傷者の数は24万7000人超に達した。
四川省の省都、成都ではこれまでに、多くの余震が発生しており、建物の倒壊や地すべりを新たに引き起こしている。
中国・四川大地震で生き埋めとなった被災者の救出作業を続けてきた日本の国際緊急援助隊は19日、被災状況が最も深刻だった北川(ほくせん)県での救助活動を二次災害の恐れがあることなどから打ち切り、成都市に移動した。
16日未明に現地入りした日本の援助隊は、青川県と北川県の2カ所で夜を徹して救出活動を行い、30体以上の遺体を発見したが、生存者の救出には至らなかった。
小泉崇団長は北川県撤退にあたり、「残念という気持ちもあるが、われわれは与えられた任務を全うした」と語った。一方、中国国際救援隊の黄建発隊長は「中国人民が一番つらい時に日本のみなさんが駆けつけてくれた。技術面と精神面で助けてくれたことを、私たちは永遠に忘れない」と感謝の言葉を述べた。
今回の救出活動では二次災害の危険性に加え、現場の情報が混乱したことで、移動と待機に時間がとられた。19日午前は北川病院で救出活動に当たる予定だったが、中国側は「近くのダムが決壊する可能性が高まっている」として、援助隊の作業を押しとどめた。
小泉団長は「中国側が私たちの安全に大変配慮してくれている」と話したが、隊員たちの間には不完全燃焼との思いが強かった。北川県からの撤退に「一人でも被災者を救出したかった」と多くの隊員が悔しさを口にした。
また被災者に対する医療を行うために20日夜から四川省の省都、成都入りしていた日本の国際緊急援助隊医療チームも被災地で負傷者らの治療にあたることを断念。成都市内の四川大学華西病院で22日から医療活動を開始した。
同チームは、被災地近くでの活動を希望していたが、中国側が二次災害の危険があるうえ、すでに被災者の多くは成都市内に運ばれているとして、市内の病院での活動を求めていた。21日に医療チームが成都市内の他の病院を視察した際も、病院側は重傷患者20人以上が手術待ちの状態であるとして、一刻も早く手術を受けられるよう手伝ってほしいなどと要請した。
これに対し、日本側は被災現場近くで緊急医療を行うことを想定、簡易レントゲンや簡単な外科手術設備を準備しており、緊急医療チームの特性を生かすためにも被災地近くでの活動を希望。21日朝からの調整の結果、緊急の搬送患者が最も多いという華西病院で22日から医療活動を始めることで合意した。
地震国・日本の医療チームは自国や海外での活動経験から、現場での的確な指示やノウハウなどで貢献できる可能性があったが、「現場の情報収集ができなくなり、次の支援活動も効率的にできず、後手に回る」(日本赤十字社医療センター国際医療救援部の丸山嘉一副部長)ことになる。