
vol.360
被災地支援のため中国に自衛隊派遣へ
外務省は28日、中国政府が日本政府に対し、四川大地震の被災地支援のため、自衛隊の派遣を要請していることを明らかにした。
政府関係者によると、北京の日本大使館に27日、中国政府当局者から「新たにテントなどの援助物資を支援してもらいたい。中国までの輸送手段については自衛隊によるものを含めて検討してほしい」と要請があったという。これを受け、政府は28日、自衛隊や国際協力機構(JICA)などが国内に保有しているテント、毛布、医薬品を空自輸送機で運搬する方向で外務、防衛両省が最終調整に入った。中国側の非公式打診からわずか1日というスピードで派遣の方針が固まった。
空自輸送機の派遣は国際緊急援助隊の枠組みで実施されるが、中国に自衛隊部隊が派遣されるのは初めてとなる。
町村信孝官房長官は28日の会見で、中国側の支援要請について「自衛隊が現地で活動するということではない」と前置きした上で、「自衛隊のテント、毛布を自衛隊機で中国の空港まで運んでもらいたい、という趣旨だと理解している」と述べた。
第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)出席のため横浜にいる福田康夫首相は、秘書官を通じて「やってくれ」と指示。自衛隊機派遣への流れを作った。戦後初の自衛隊機派遣を日中関係前進の象徴に位置づけたいという首相官邸の意向が通った格好だが、自衛隊や与党内には根強い中国側の「反日感情」を心配し「拙速ではないか」と警戒する声も出ている。