
vol.362
たばこ税大幅引き上げで「1箱1000円」はありえるのか
たばこ税の大幅引き上げを目指す超党派の「たばこと健康を考える議員連盟」の準備会合が10日、国会内で開かれた。来年度の基礎年金の国庫負担率引き上げで生じる約2.3兆円の財源不足へのたばこ税充当が狙い。たばこの健康被害などに焦点を当てて世論の理解を求め、年末の税制改正に反映させる方針。
会合では、自民党の中川秀直元幹事長、尾辻秀久参院議員会長、公明党の北側一雄幹事長、民主党の前原誠司副代表らを共同代表世話人に選出。今後、外国のたばこ税の状況や値上げと消費量の相関関係、経済や青少年への影響など幅広く議論し、今秋をめどに提言をまとめる。
中川氏は1日2〜3箱のたばこを吸う愛煙家だが、「健康と福祉を増強するため、外国に比べて安すぎるたばこ税について真剣に議論したい」と決意表明。同じく愛煙家の北側氏も「健康増進の観点から議論したい」と述べた。
議連は日本財団の笹川陽平会長が産経新聞「正論」欄で「たばこ1箱1000円」を提唱したことを契機に発足した。笹川氏は、たばこ1箱の値段を平均1000円に値上げし、現在の消費量が維持されるならば、消費税4%に相当する9兆5000億円の税収増が見込まれると試算。仮に消費量が3分の1になっても3兆円の税収増が見込め、「消費税よりも先に論議すべきテーマだ」と断じた。
もっとも「やみくもに値上げを議論すると日本たばこ産業の株価暴落を招きかねない」(前原氏)との声もあり、税額は慎重に議論していく構え。
一方、舛添要一厚生労働相は10日の記者会見で「税収が上がり国民の命を守るために使うのが一番理解を得られる。一石二鳥にも三鳥にもなる」と賛同、1箱500円が適正な価格水準だとの考えを示した。