
vol.362
記録ラッシュで決断! 五輪水着がオープン化
北京五輪の競泳日本代表が着用する水着をめぐる問題で、日本水泳連盟は10日に常務理事会を開き、水着提供契約を結ぶアシックス、デサント、ミズノの国内3社以外の着用を認めることを決めた。あらゆる水着を容認する「オープン化」が図られたことにより、日本選手が「高速水着」として注目される英スピード社のレーザー・レーサー(LR)を着用できることが確定した。
今年に入り、LRを着用した選手による世界記録更新が相次いだことから、代表選手らからLR着用を望む声が続出。国内3社も水連の要請を受け、改良品の開発に乗り出した。しかし、あらゆる水着の試着が認められたジャパンオープン(6〜8日)で、LR着用選手が軒並み活躍。16の日本記録誕生という予想以上の結果を踏まえ、水連は選手が自由に水着を選択できる「オープン化」に踏み切った。今回の対応は、北京五輪に限定した特例措置。契約3社は事実上の“契約破棄”ながら、「選手にとってベストな環境を用意することに異議はない」と日本水連の決定に従う考えを示した。
水着のオープン化について、水連の林利博会長は「「考え方の基本は北京で最高の成果を上げることにある」と話し、日本代表の上野広治監督は「選手が望んだ門戸が開いた」と語った。
ただ、ジャパンオープンではLR着用に戸惑った選手も多く、水連の競泳委員会では今後、着用方法に関する講習会実施も検討している。上野監督は「(五輪が)終わった後で、水着のことで言い訳はさせない」と述べたものの、「(世界に比べて)もろもろ遅れているのが現状。まだまだやることはある」と、ジャパンオープンの映像分析などを通しLR対策を講じていく。
世界記録を0秒99更新! 北島が200平で「世界最速男」に
「LR旋風」が吹き荒れたジャパンオープン最終日に、北島康介が世界中の度肝を抜く記録を打ち立てた。200メートル平泳ぎに出場した北島は、ブレンダン・ハンセンが持つ世界記録を0秒99更新する2分7秒51で優勝。驚異的な記録で“世界最速”の称号を取り戻した。
今大会でLRを着た選手により更新された日本記録は16個に上るが、世界記録は北島の1つだけ。LR効果を否定することはできないが、記録更新の大前提となるのはあくまでも選手の実力であることを証明した格好だ。
北島は「泳ぐのは、自分たちなんだと伝えられてよかった」と納得の表情。「これで何も考えずに、みんなで五輪に行けると思う」と語った日本のエースは世界記録とLRを得て、問答無用の「大本命」として北京へ挑むことになった。