
vol.365
Foxxi misQ
いい女によるジャンルの壁を乗り越えたグッドなミュージックーCHiE、YU-A、DEMからなるFoxxi misQ(フォクシーミスク)が追求しているのがそれだ。2006年にデビューしてから2年。自信をつけた彼女たちが、ついにバラードシングル「Say you luv me〜魔法のコトバ〜」をリリースした。この夏、彼女らが歌う切ない恋のバラードが日本の涙腺を刺激する!
みんなきっと経験アリ。切ないバラード完成
5月。まだ冷たい雨が降るなか、さいたまスーパーアリーナで行われた「MTV Video Music Award 08」。マライア・キャリーやファーギーといったワールドクラスのスターたちがド派手なパフォーマンスを繰り広げる一方で、多くの観客の視線を浴びながら、美声を響かせたアーティストがいた。レッドカーペット上できらびやかなドレスに身を包んだ3人組。それがFoxxi misQ(FQ)だ。雨粒を落とす厚い雲を吹き飛ばすようなその美声には注目が集まった。「寒かったです(笑)。でも、ああいった場所に出させていただけたのは光栄」と、彼女たち。
■スタートは「歌スタ!!」
オーディション番組「歌スタ!!」がスタートだった。現在、プロデュースを手がける Face 2 fAKEのヒップホップ、R&Bガールズユニットというコンセプトの下、3人が選出された。2006年にシングル「Tha F.Q’s Sty
le」でデビュー。全国のクラブをまわって武者修行。昨年夏にはファーストアルバム『GLOSS』を発表した。有名オーディション番組出身と派手に思われるが、彼女たちは階段を1段飛ばしするわけでもなく、着実に一歩ずつアーティストの階段を登ってきた。
「振り返ってみるとかなり成長したと思いますね。ライブの数をこなしてきた経験もそうでしょうし、もちろん技術的にというのもあります。けど、何よりも3人の結束が強くなった気がするんですよ」(CHiE)
「それと関係してくることだと思うんですけど、昨年アルバムを作ったときに分かったことがあるんです。それが、どんなサウンドでも3人ならFQになるってこと。そう思えたのってとっても大きなことだと思います」(YU-A)
■ワンマンツアーで成長
昨年、初めて単独ツアーをした。自分たちの曲だけでオーディエンスを満足させるステージが、FQを大きく成長させたと口を揃える。
「これまでは他のアーティストさんと一緒に出たりクラブイベントのライブとして出演することが多かったので、自分たちの役割は盛り上げ役みたいなところがあったんです。自然と、グルーヴがあって、踊って歌って楽しめるパフォーマンスが多くなっていました。その点、ワンマンツアーになると自分たちで最初から最後まで作り上げていく。そうやって試行錯誤していくなかで、FQってこんなこともできるんだ、もっといろんなことができるんだなって思えたんです。それに、これまでの作品の良さも改めて確認できたところもあります」(DEM)
「トレーニングしたし、声に芯みたいなものができてきたしね」(YU-A)
■初めてのバラードシングル
そうした成長を感じとったということなのだろうか。プロデューサーのFace 2 fAKEは、最新シングルとして、バラードを持ってきた。最新作「Say you luv me〜魔法のコトバ〜」は、ストリングスアレンジメントが効果的に使われた、3人の声を存分に聞ける作品。プロデューサーとしては、今、この声を聞いてほしい。聞かせたいと感じたから、この作品なのだろう。
「3人で一緒にスタジオに入ったんですけど、いつもならガールトークをする感じで視線を交わしたり、時々手を動かしたりするのに、今回の曲に限ってはそういうのとも違うし、グルーヴが生まれてくるまでが大変だったような気がします」(YU-A)
恋に落ちたときの切ない感情をシンプルに綴った詞。
「歌いながら自分も学生時代の恋愛を自然と思い出したりして」(CHiE)
「私はそれとはまったく別で、自分の経験よりも、この詞の主人公と想いを寄せる人の姿がばあっ!と浮かんできて、そういう人がいるんだってその気持ちになってました」(YU-A)
「話し合うどころか、3人とも目も合わせなかったのに、自然にグルーヴが生まれてきて、これがFQなんだろうなって思います」(DEM)
■もっと多くの人の元へ
「ライブパフォーマンスにバラエティーが出てきそうな曲になりました。この曲をもっと多くの人に聞いていただけたらいいですね」(CHiE)
まだまだ発展途上のFoxxi misQ。これからも“misQ”なサウンドを聞かせてくれそうだ。
(本紙・酒井紫野)
PROFILE
CHiE、YU-A、DEMからなるボーカル・ダンス・ユニット。2006年にシングル「Tha F.Q's Style」でデビュー。R&B、HIP HOPをベースとしたユニットで、リーダーを決めず、楽曲ごとにそれぞれがメインボーカルをとるスタイルが特徴。全国のクラブを中心にライブパフォーマンスを重ねてきた叩き上げでもある。昨年6月にフルアルバム『GLOSS』をリリース後、同年8月には全国ワンマンツアーを敢行。さらに多くのファンを集めた。今年は3月に5枚目のシングルとなる「X・B・F」を発表。そして、7月2日にユニットにとっては初となるバラードシングル「Say you luv me〜魔法のコトバ〜」をリリースした。ユニット名は「Foxy!」=「いい女」と「misc」=miscellaneous、多種多様なものの集合体の略を組み合わせたもの。オフィシャルサイト(http://www.foxximisq.com/)
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 「Say you luv me〜魔法のコトバ〜」
よしもとアール・アンド・シー
左:初回盤 CD+DVD 1500円(税込)
右:通常盤 CD 1050円(税込)
FQにとって初めてのバラードシングル。シンプルで声が響き渡る楽曲で、ダンスとともに“見せる”タイプの楽曲が目立つ彼女たちにとって、挑戦ともいえる作品だ。また、m.o.v.eのメンバーであり、浜崎あゆみなどへの楽曲提供も行う、t-kimuraの個人プロジェクトOrbitribe によるremix、アカペラバージョンも収録。ダンサブル&グルーヴィーな「Take Control feat.SIMON」も収録している。1枚で、FQの引き出しの大きさを聞かせてくれるシングルだ。
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Face 2 fAKE(フェイス・トゥー・フェイク)……1995年結成。ともにソロで数々のミュージシャン、アーティストを手掛け、日本のみならず海外での実績も多いOh!Be(オー・ビー)、Achilles Damigos(アキレス・ダミゴス)、2人によるユニット。1995年EXILE、SMAPなど日本の有名アーティストたちと活動を展開。サウンドプロデュースのほか、楽曲提供、映画サウンドトラックなど幅広く活動。
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Foxxi3人がスパークしたときに生まれるもの
いい女によるジャンルの壁を乗り越えたグッドなミュージックーCHiE、YU-A、DEMからなるFoxxi misQ(フォクシーミスク)が追求しているのがそれだ。2006年にデビューしてから2年。自信をつけた彼女たちが、ついにバラードシングル「Say you luv me〜魔法のコトバ〜」をリリースした。この夏、彼女らが歌う切ない恋のバラードが日本の涙腺を刺激する!
Face 2 fakeの企みと楽しみ
Foxxi misQを手掛けるプロデュースユニット「Face 2 fAKE」。R&B、HIPHOPのテイストが特徴的で、どちらかといえば男性的なイメージの彼らが、今回“foxxi”な3人を音だけでなく総合プロデュースするというのは意外な気もする。Oh!Be(オー・ビー)とAchilles Damigos(アキレス・ダミゴス)の2人に聞いた。
「意外と言われると逆に面白い気がするね。僕たちにとっては全然範疇だと思ってるんだけどね(笑)」とOh!Beが言えば、「確かにつま先から頭のてっぺんまでプロデュースするのは初めてだけど、男に飽きたのかもね?(笑)」とアキレスも笑って受ける。
Oh!Be(以下O)「でも、僕ら自身がブランド化してしまうというのは避けようと思ってるんです。音を聞くだけでこの人のプロデュースだって分かることがあるでしょう。あれはあれでメリットもあるけど、僕はそれがあまり好きじゃない」
アキレス(以下ア)「僕は日本のエンタメではもっと何かできることがあると思っていて、例えばK-POPとかシンガポールとか、歌も踊りもとても洗練されていて、ギラリとしたインパクトもある。日本のエンタメでもそういうことができるはずなんだけど、それがない。じゃあ、それを僕たちでやってみよう、と。シンメトリックな実力ある3人でやろうってCHiEと話して、他のメンバーを探し出すところから始めましたね」
O「このきらびやかな3人が、一人ひとり個性を追求しつつ、基礎もバックグラウンドも全然違うところから、化学反応を起こすのが面白い。僕らのユニットも、ユニットだからできるエレメントのセッションがあって、それと同じように、Foxxi misQの3人で作り上げるものがスパークする一瞬がある。それこそが本質だと思うんですよ。それで音も、3人でスタジオに入って“せーの”って録って一発OK」
ア「本質というのは、ひと言で言えば“リアリティー”だと思う。つまり、嘘がないということ。例えば前作の『X・B・F』から音数の少ないトラックにするようにしていて、それだとごまかしが効かないわけです。『Say you luv me』のようなバラードは表現力が特に必要で、今ようやく表現力の部分ですごくいい状態になってきたと思いますね」
O「あと僕は、FoxxiがHIP HOPのアンダーグラウンドと、メジャーなエンタメの橋渡しになれば、と思ってるんです。10代、20代のHIP HOPを聞いたことのない子たちが、Foxxiを聞いてそれに少しでも近づいてくれたらうれしいですね」
ア『GLOSS』は、言ってみればFoxxiの“家”、そこに帰ってくる場所、なんです。つまり、Foxxiとしてのスタンダード。それが決まった今、これからFoxxiはいろいろなところへと出かけることになる。『Say you luv me』はその第一歩。これからもいろいろなところにチャレンジしていきたいと思います」
有機的なセッションで果てしなく上昇していくFace 2 fAKE。Foxxi misQの3人とともに目指す先についてのトークもとめどなく続く。