今週のTOKYO HEADLINE
vol.370
(2008.08/11-08/17)
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INTERVIEW vol.370

サスペンス劇に咲いた“愛の戦士”インタビュー

田中圭

久々の本格サスペンスドラマとして高視聴率をあげている『魔王』(TBS)。ますます緊迫していく後半、キーマンの1人となるのは芹沢社長秘書・葛西均こと田中圭だ。今までとは一転、ちょっと“悪い”役を演じている彼に、『魔王』と芝居について聞いた。

田中圭
「前半はチュッチュッしているだけのエロメガネだったんですけど(笑)、7、8、9話で“魔王”の復讐の歯車に巻き込まれていきますよ」

芹沢社長(劇団ひとり)の妻・麻里(吉瀬美智子)との密会現場の写真が送りつけられ、その後ジリジリと焦燥感にかられてきた秘書・葛西均が、今の田中圭の役どころ。

「(韓国の)オリジナルドラマでは、葛西は死なないんですけどね。プロデューサーが『やっぱり葛西も殺しちゃおう』と。『あ、じゃあ殺してください』って言いながら俺、どうやって死ぬんだろうって思ってます(笑)。こういうストーリーが変わっていくのも連ドラならではだし、もしかしたら最後は“葛西が魔王だった”なんてオチがあるかも……ってそれはないですけど(笑)。ただ、先が読めないサスペンスの面白さがありますよね」

  息をつかせない展開が続く本格サスペンスなのが本作品。

「最初この話が来たときには、“サスペンス来たー!”(笑)。僕は小説でもミステリやサスペンスが大好きでよく読むんですよ。ドキドキさせるのが好きなんです。で、ドラマは最近、一話完結で気楽に見られるものが多くて、もうテレビにかじりついて、細かいところも見逃せない!って思っちゃうそんなドラマが最近ないなーと思ってる中でこのサスペンス。“これは来たでしょう!”ってうれしくって」

  非常によく練りこまれた脚本。やや大仰に見えるが、それが逆にストーリーを際立たせる演出。現場は常に独特の雰囲気で進んでいるという。

「犯人が分かってるサスペンスの中で、どうやって飽きさせずに続けることができるのかというところで、現場は現場ですごく緊張しているし、演出は演出でそこまで凝らなくても…と思ってしまうくらい凝る。だから現場ではカットがかかってもその緊張感が残っていて、普通はケラケラ話したりするものだけどそういうのがあまりないですね。でも仲が悪いわけじゃなくて、そこは自然にキャストも仲良くて、不思議だけど、すごくいい感じです」

  月並みではない現場。田中も出演者たちと不思議な関係になっている。

「実は、カットがかかった後に緊張感がゼロになるのは、キャストの中では唯一ひとりさんと僕だけ。例えばカットがかかると、僕がひとりさんに『社長、来月の社長の誕生パーティーですが、どなたをお呼びいたしましょうか』ってふざけて聞くと『ああ、じゃあ、あの来たー!って人』『は?』『いるじゃん、オーロラビジョンにさぁ』とかワケわかんないコントみたいなことをしていて、それがまた面白くて周りのスタッフもクスクス笑ってるんですよ。でまた次のシーンが始まるといきなり真剣に芝居して、でまたカットになると『で社長、先ほどの件ですが…』(笑)。完全に僕がふざけててひとりさんが“お守りしてくれてる”だけなんですけど、何を振ってもノってくれるので大好きです(笑)」

  年の近いキャストも多く、大野智、生田斗真とは早くも“友達”。

「斗真とは、お互い何の作り込む必要がなくて、仲が良くて信頼もしてるという役のうえでの関係がそのまま。共演したことはないんですが、5、6年前に1度すれ違ったことがあって、初顔合わせの日に“覚えてないだろうなー、どうやって仲良くなろうかなー”って思ってメイクしてたらいきなり『昔、圭と会ったことあるよね?』って斗真が入ってきて。うれしかったですねー。いきなり“圭”ですから(笑)。だから僕も“斗真”ってすぐ呼べたし一緒にメシを食いにいったりする仲です。大野くんとも初めての共演で、テレビで見ていて大野くんのかもし出す雰囲気が大好きだったんですけど、現場でも本当に期待を裏切らない、不思議な感じのする人でした。会って3日目くらいのときに、大野くんとちょっと話してたら『今度一緒に釣りに行こうよ』って誘われて。このときは僕も固まっちゃってですね(笑)、え、誘ってくれるの、俺を?みたいな感じで、行くとなると携帯の番号交換したりとか、プロセスがいろいろグルングルン頭の中を回って、返事をしないうちに大野くんが呼ばれて現場に戻ってしまって、まだ返事ができてないんですが、早いうちに返事するつもり」

  キスシーンばかりで「お前何しにきてんのー? キスしに来てるんじゃないの?」と冷やかされてばかりだったという前半も終了、これからは大野・生田とさらに絡みも増え、見せ場も多くなる。

「何話か目までは、本当に現場でキスしかしない日があったこともあって(笑)、罪悪感でお腹が痛くなる思いもしましたが、これからは違うところで見せていかれますね。周りの人たちからは“悪い人の役、やってるねぇ〜”とよく言われるんですが、今までとは違うイメージの役をやれて見せられるというのは役者冥利に尽きるし、こんなにうれしいことはないです。役者として、いろいろな役を演じて、いろいろな人たちとの出会いがあるのは刺激があってあっていいですよね。お芝居をしていると、芝居を超える瞬間というのがあって、それがすごく心地よいんです。今回のドラマでは、役者としてまたひとつ上にいけるという“野望”的なものも見えてきた気がしていて、後半、その思いを見せることができたらうれしいですね」


(本紙・土屋季之)

『魔王』(TBS 毎週金曜日 22時〜22時54分)
出演:大野智、生田斗真、小林涼子、田中圭、忍成修吾、吉瀬美智子、劇団ひとり、三宅裕司、石坂浩二ほか



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