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3日、最新アルバム『TIME』をリリースする。優しいメロディーや歌声が、雨水が大地にしみていくように、リスナーの人生に寄り添う作品だ。 DICK「これまでいろいろやってきて、前作の『空はまるで』でバンドの土台ができあがった感覚が持てたんです。それは僕だけじゃなくて全員にその意識があったと思います。それを踏まえて、(今作は)自然な流れでできあがったものになってます」 Maynard「そう、その土台の上で何をするかっていうね。そこで、新しいチャレンジをしたりして、新鮮さを足していったのがこの作品ですね」 タイトルは『TIME』。実は、このタイトルそのものがチャレンジの証だ。 tax「僕らは、アルバムでもシングルでも、1つの楽曲にしても、テーマを設けて作ったことがなかったんですが、今回に関しては、なにか大きなテーマがあったほうがいいと思って、“TIME”の下で制作したっていう…まぁ、少し後付けになっちゃうんですけどね(笑)。本当のところは、シングルを作ったりして一歩ずつ進んでいくうちに“TIME”がキーワードになるんじゃないかなって感じたんです。ただ、それに絞り込んでしまうのは(スタイルとして)違うんじゃないかとも感じていて、それぞれが“TIME”から感じることなんかを考えながら進めていこう、と。だから、テーマといってもそのくらいあいまいなものなんです」 一言、『TIME』といっても、いろいろな見方がある。10人いれば10通り、いやそれ以上あることは間違いない。メンバーのなかでもとらえ方が違う。 Maynard「僕はいつも先のことばかり考えてしまうんですよ。プランを立てることが好きなので、バンドでもそうじゃなくても、来年や再来年のことを考えてしまう。それなのに今回のプロジェクトをやってみたら、できた曲は過去を歌うものばかりでした。たぶん、音楽という1つの表現方法、アートと向き合う時、クリエイティブな時、自分自身については削りながら作るので、普段の自分にはないところが出てくるからだと思うんですけどね。まあ、そうやってできあがった作品を見たときに、逆に本当はもっと“今”が大切なんだろうなって考えたりしました」 DICK「俺が想像したことって、今生きてるってことかな。生きてるって感じなければ、時間が流れていないのと一緒っていう感覚があるので。せっかく時間が流れているんだから生きてるっていうのを感じたいじゃない(笑)」 Blaise「ライフ・イズ・ベリー・ベリー・ショートだからね。今を大切にしないと。 音楽っていうのはずっと続けていく生業だと思うけれど、こうやって話を聞きに来てもらったりするってことって明日はなくなるかもしれない。だから、その時、その時を充実させて、エンジョイしなくちゃっていう気持ちはあるね。この時は、ワンス・イン・ライフ・タイム(人生に一度きり)なんだから」 収録曲にバリエーションがあるのも、それぞれの思いが異なるからだ。 tax「これまでがあったから今があるって思うことだったり、ある地点を振り返った歌でもそこから前を向いていこうって歌だったり。いろんな角度からみて、いろんな登場人物を考えて。それが自分という一個の人間が対象になっていたとしても、いろいろなポイントから見た未来の自分があると思うし、それに過去の自分の姿が重なり合ったりしていくほど曲に深みが出てくる。ただ、こりすぎてしまうと伝えたいことが伝わらないようなことも起きてくるから、最終的にはシンプルにしていかないといけないんですよね」 つかの間とはいえ、リスナーに過去―現在―未来を巡る旅をさせてくれる。その時間がとても贅沢に感じられる。それもまた、まぶしすぎないポップソング、彼ららしいセンスのいい楽曲が成せる技かも。 Maynard「ずっと聞いてもらえる楽曲を作っていきたいですから………でも、すごく分かりやすい楽曲も作りたいんですけどね(笑)、というかキャッチーだと思って作ってるんだけど(笑)。だって、キャッチーな楽曲大好きですから」 去り際、MONKEY MAJIKのビジョンを聞くと、「挑戦し続けていくこと」と答えた。すでにJ-POPシーンに浸透した彼らの心地よいサウンドがどのように進化していくのか、気になって仕方がない。 (本紙・酒井紫野)
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