
vol.377
ニューアルバム『ディグ・アウト・ユア・ソウル』で聞かせる、
かつてないOASIS
英ロックバンドのOASIS(オアシス)がニューアルバム
『ディグ・アウト・ユア・ソウル』を10月1日にリリースする。
94年にデビューして以来ずっと、いい歌、記録を打ち出し続けて
いる彼らが放つ新作から聞こえてくるのは“かつてないオアシス”。
自慢のアルバムと話すメンバーに話を聞いた。
“オアシスは世界で最高のバンドだと思うし、
もっとも正直に気持ちを表現するバンド。
もっとも魂のこもったアルバムを作るバンドだとも思ってる”
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写真左から、ノエル・ギャラガー、アンディ・ベル、ゲム・アーチャー、リアム・ギャラガー
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全世界で実に5000万枚以上ものアルバム・セールスを誇る、“現代のビートルズ”ことオアシス。本国イギリスの音楽雑誌『Q』とHMVが今年行った、史上最高のブリティッシュ・アルバムを選定する一般投票では、そのビートルズの一連の作品を抑えて1位、2位を独占するなど、デビューから14年を経た現在でもなお、その勢いはとどまるところを知らない。
「ビートルズを超えた? とんでもない! 誰かより優れた存在になりたいなんて気持ちは全然ないよ。ただ、常に今の自分より上に行きたいと思ってるだけ。常にベストの自分を表現したい、最高の自分になりたいと思ってるだけなんだ。確かにビートルズは大好きだし、全員がヒーローさ。でも、超えるだなんて、これっぽっちも思ったことはないよ」(リアム・ギャラガー)
「そういう投票の結果にしても、それは誇らしく感じるよ。だけどオレたちは、過去を振り返るなんてことをしないんだ。まだまだ十分行けると思うしね」(ノエル・ギャラガー)
ビッグ・マウスでも知られる彼らも大人になったのか、意外にも謙虚な答え。が、ここに届いた3年ぶりの新作『ディグ・アウト・ユア・ソウル』を一聴すれば、オアシスが決して現状にあぐらをかくことなく、ストイックなまでに自身のロックンロールを追求していることが分かる。このアルバムで彼らは、すべての面で“かつてないオアシス”を打ち出すことに成功しているのだ。
「確かにネクスト・レヴェルを提示してるね。僕がこのバンドの一員になってから3作目になるんだけど、その間、僕たちは新たな道を模索してたんだ。ついに過去最高の音楽を作り上げたと実感してる」(アンディ・ベル)
「自慢のアルバムなんだ。本当に素晴らしい。オレたちのアルバムは全部いいけど、これは特に完成度が高いと思ってる。誇りに思うし、早く聴いてもらいたいよ」(リアム)
シング・アロング(合唱)必至のサビがキモと言えるオアシスだけれど、今作においてオアシスは、その黄金律に全然こだわっていない。疾走感で一気に持っていくフレッシュなナンバーや、削ぎ落としたブルース調の曲、あえて単調なメロディーを繰り返して酩酊させる(?)ような、脱力したフォーキー・チューンなど、新モードの楽曲が多数。それでいて聴き手のツボをつくフックがしっかり備わっている。
「今回、ノエルが『やめよう』と主張したことが、ふたつあったんだ。ひとつは、メロディー主体の曲作り。もうひとつがハーモニー志向。ノエル自身の得意分野でもあるのに、それをあえて封印して、新しい音作りに挑戦したんだよ」(ゲム・アーチャー)
そしてその楽曲たちを彩るのは、格段にグルーヴ感を増した重層的な演奏で作り上げられる、サイケデリックな音世界。オルガンやシタールまで導入されている。ここまでサイケなサウンドに振り切れたオアシスは、初めてだ。
「意図してたわけじゃないんだけど、いろいろと試していくうちに、そういう方向に進んでいったんだ」(ノエル)
「僕たちはみんな、サイケな音楽が大好きだしね」(ゲム)
さらには、リアムのシンガーとしての進化である。聴き手を挑発するようなワイルドな歌いっぷりで知られる彼が、今作のスロウなナンバーで聴かせる柔らかな高音ヴォーカルは、まさに新境地。
「オレだって、学習して成長してるんだ(笑)。アルバム何枚かで消えていくバンドはたくさんあるし、そうはなりたくないからね」(リアム)
果敢に自身に挑み、勝利し、バンドをさらに高いステージへと押し上げたオアシス。ここから彼らの新たなる伝説が始まる予感がする。この男たちはやっぱり、ただモノじゃないのだ。
「オアシスは世界で最高のバンドだと思うし、もっとも正直に気持ちを表現するバンド、もっとも魂のこもったアルバムを作るバンドだとも思ってる。人がどう言おうとかまわない。大切なのは、自分の気持ちなんだ。オレはこの新作を傑作だと思ってるよ。そういうことさ」(リアム)
(本紙・鈴木宏和)
Release Information
『ディグ・アウト・ユア・ソウル』
ソニーミュージックジャパン インターナショナル 10月1日(水)発売 初回生産限定盤 2940円(税込)
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