MAKIDAI「僕らはウータン・クランから影響を受けた」PKCZ® 初アルバムについて語る

撮影・仲西マティアス

DARUMA「同世代の共通感覚があるのが僕らの強み」

 
ーーもともと古くからの友人だったというメンバー。グループ結成のきっかけは。

DJ DARUMA(以下、D)「20年以上前に出会い、HIP HOPがすごく好きな音楽でつながった友達であり、一緒にダンスをやったり、作ったりしていた仲間。その延長線上にPKCZ®があるという感覚なので、今一緒にやっているという事に関しては、違和感とかは全然ないですね」

DJ MAKIDAI(以下、M)「青春時代というか、一番自分たちが熱く、音楽やダンスに対し夢中になっていた頃からの友人なので、感覚的にすごく分かりあえる事が多い。世代も年齢も同じなので、いろいろなカルチャーに触れ、好きなものが同じだったり、見てきたテレビ番組が同じだったりしているから、感動するポイントが一緒なんですよね」

D「逆に嫌だっていうポイントも近い。それって、実はすごく重要で、それはないなっていうポイントが、言葉にしなくても感覚的に分かる。VERBAL君も同い年なので、世代の共通感覚があるのは、強みでもあり大きいのかなと思います」

M「メンバーだけじゃなく、同世代のダンサーやDJなど、共通の知り合いが多いので、なんとなくナチュラルにずっとつながっていたっていう感じ」

D「それがすごくきれいなタイミングで、一緒にやることになった。これが5年前ならなかったかも知れないし、3年後だったら遅すぎたと思う。僕はもともとやっていた、『DEXPISTOLS』というDJユニットの活動を一旦休止にするタイミングだったし、MAKIDAIもEXILEのパフォーマーを卒業するタイミングで、そういうのがきれいにそろった時に、HIROさんから一緒にやったら面白いことができるんじゃないかとアドバイスをいただいたんです」

M「自然の流れもあったし、HIROさんが3人を見て、このメンツで何かをやれば面白い事ができると言ってくれた直感を信じてやっていこうと。そういうタイミングが僕らを引き寄せてくれた気がします」

MAKIDAI「僕らはウータン・クラン」から影響を受けた


ーー8月2日に、アルバム『360° ChamberZ』(スリーシックスティ・チェンバーズ)をリリース。タイトルに込めた意味とは。

M「僕らが影響を受けたアーティストで、Wu-Tang Clan(ウータン・クラン)というニューヨークのスタッテンアイランド出身のHIP HOPアーティストがいるんですけど、彼らのアルバムが『Enter the Wu-Tang (36 Chambers)』というタイトルだったんです。僕らはそこに一番色濃く影響を受けたという事もあり、アルバムのタイトルにしました。彼らはHIP HOP集団でもあり、ラップもやるし、他にクリエイティブなことも積極的にやっている。ソロで動いたり、自分たちが着たい服を作って、それを着てミュージックビデオに出たPKCZ®がやりたいことに、すごくリンクしていることが多く、シンプルにカッコいいなと。僕らも、音楽を主軸に、ヒト、モノ、コトをミックスして、PKCZ®のメンバーでそれらを一度咀嚼して、自分たちなりに形を変えてクリエイティブな活動をしていきたいと思っている。その上でそれを360°全世界に電波を広く張って、PKCZ®のフィルターを通して、クリエイティブな作品を出していこうと。そういう意味も込めて、このタイトルになりました」

D「アルバムの制作には2年かかり、その間いろいろなことがありました。1曲1曲作り方も違いますし、とにかく丁寧に仕上げました。今、現状で自分たちが出せるものの中では、バランスがとれて、すごくいいものができたなと思っています」