関鉄矢「ベルト奪取のために、絶対に負けられない」【格闘家イケメンファイル　Vol.79】

　シュッとした印象のさわやか系イケメンの関鉄矢。生まれも育ちのハマッ子の彼が総合格闘技を始めたきっかけは、本紙連載にも登場したことがあるあの選手。

「小さい頃は野球少年だったんですけど、高校2年の時に野球をやめちゃって。で、何か他に体を動かすことをやりたいなと思って、ボクシングジムに通い始めたんです。全然本格的なやつじゃなくて、習い事レベル。野球をやめた時点で、団体競技はもういいかなって飽きちゃった（笑）。性格的に、個人競技のほうが向いていると思ったのと、たまたま家の近くにボクシングジムがあったので、体がなまらない程度にやっていた感じですね。団体行動が苦手なんですよ。周りに気を使えないというか、気を使うのが面倒くさい。だったら自分の好きなようにしたいなって。そのほうが楽じゃないですか。そんな時、たまたま今のジムにいる幼なじみの渡邉龍太郎（俳優・総合格闘家）と小学校ぶりぐらいに再会して。その時に、格闘技をしているという話を聞き、今度ジムに遊びに行くよっていう感じの軽いノリで、今のジムに移ったんです。ジムに入ったものの、もともと格闘技に興味があったわけでもないので、最初は試合に出たいとか考えてはいなかった。でも“出てみる？”って言われたから、“じゃ、やってみたいです”ぐらいな感じで（笑）。そうしたらこれが面白くて、今でも続いています」

　そこで初めて総合格闘技に出会った。

「総合とか全然知らなかった。とりあえず殴って蹴ればいいのかなっていうぐらいの認識（笑）。行ってみたら総合格闘技で、寝技があってびっくりした（笑）。そんな感じだから、選手の事や、試合の事を聞かれても分からないことが多くて。レジェンド的な人も知らなかったりするので、驚かれたりしますけど」

　格闘技に全く興味がなかったが、今は格闘技にのめり込んでいるという。そのきかっけは、昨年出場した中国での試合。

「そんなに練習熱心でもなく、なんとなくノリで勝ってきていたんですけど、本戦プロデビューしてからは、負けが続いてしまって。それまで調子よくやってきたのに、やっぱり上にいくと違うのかなって思って。それで努力しないといけないなって感じていた時に、中国で試合をさせてもらったんですね。その時に、全然歯が立たずやられてしまった。相手は、自分と同い年の中国人選手だったんですけど、それまでやっきた日本人とは全然違って、感じたことがない恐怖心を感じたんです。それまでは試合で怖いと思ったことはないけど、なんかやりたくないなって…。拳が固くて、一撃でもうパニックですよ。こんな手も足も出ない世界があるんだなって思い、そこからですね、真面目に練習するようになったのは。それからは、とりあえず順調に勝っています。自分自身も実力がついていると実感できますし、それが今、面白い。自分がどんどんうまくなっているのが分かるから、格闘技が楽しくて仕方ないです」

　9月10日（日）に、ディファ有明で開催される ｢ZST.57｣に出場する。

「対戦相手は島村裕選手。寝技がうまく、決めが強いといわれているので、そこは注意しようかなと思っています。試合前に相手のことは、あまり研究しないですね。やっても作戦とかよく分からないし、シミュレーションしても、その通りになったことがない （笑）。そういうのは、セコンドに任せて、自分は言われたことをやればいいと思っています。でもたまに試合中に言うことを聞かないで怒られることも。試合に入ると聞こえなくなっちゃうことがあるので、決して聞こえているのに無視しているわけじゃないです（笑）。今度の試合は、多分自分のこれまでのキャリアの中でも注目される試合になると思っています。今年最初の試合の会見で、ベルトを目標に掲げたので、それをなんとか形にしたいと思っている。今年中ではないかもしれないし、来年になるかも知れないけど、いずれベルトを取るためには、絶対に負けられない試合。ここで勝つのと負けるのでは、ベルトへの距離が全然違ってくる大切なポイントとなる試合です。逆に言えば、ここで勝ったらベルトへの挑戦が近くなるという事だと思うので、何が何でも勝ちたい。自分のファイトスタイルはアグレッシブ。格闘技を知らない人でも退屈しない、動きのある面白い試合をする自信はあります。ですから一度会場に足を運んで、生で試合を見てほしいですね」