寺戸伸近vs久保賢司がベルトをかけてK-1の再戦【11・5 Krush.82】

会見冒頭、微妙に不機嫌モードの2人

Krush-55kg王者の寺戸が2度目の防衛戦
 立ち技格闘技「Krush.82」(11月5日、東京・後楽園ホール)のカード発表会見が9月5日、都内で行われた。

 Krush-55kg王者の寺戸伸近が2度目の防衛戦に挑む。寺戸は昨年9月30日にチャールズ・ボンジョバーニを1RKOで下してして以来の防衛戦。ルール上、防衛期限は最後のタイトル戦から1年とされているのだが、寺戸は4月に出場した「K-1スーパー・バンタム級王座決定トーナメント」で眼窩底骨折の重傷を負い、9月29日までに防衛戦を行うことは不可能な状態だった。

 寺戸は王座返上を申し入れたものの、宮田充プロデューサーが同じK-1グループの大会で負った怪我ということを考慮し、猶予を与え11月のタイトルマッチを了承。今回2度目の防衛戦に挑むこととなった。

 挑戦者は久保賢司。寺戸と久保は過去2回戦い1勝1敗。1度目は2010年に寺戸がKO勝ち。2度目は今年4月のK-1のトーナメントで、ここでは久保が2R3分6秒でKO勝ちを収めている。

 4月のトーナメントを前にした会見でも辛辣な言葉をぶつけあっていた2人はこの日の会見でも変わらず。

 冒頭、久保が「Krushのタイトルマッチをやってくれという依頼が来て、僕のほうもあのリング上での快感を忘れられずにいたので受けようと思いました。ただ相手が寺戸伸近で防衛戦と聞いて、それに関しては4月の試合で心も体も完全に壊してやったと思っていたので、正直驚いた。今回は3回目の試合となるが、次こそはもう2度と立ち上がれないように完全に破壊してやろうと思っています」と言えば、寺戸は「最後の防衛戦が昨年9月。4月に怪我をしてしまい、9月の防衛戦には間に合わないと思ったので宮田さんに返上の意思を伝えたが、宮田さんから“K-1で怪我をしたのだから猶予を与えるのでぜひやってほしい”という答えをいただいた。自分の中ではもういいかな、という気持ちもあったが、宮田さんがそういう言葉をかけるということは自分が必要なんじゃないのかな、という思いもあり、今回、11月の防衛戦のオファーを受けました。対戦相手は前回の試合で戦った相手なんですが、俺もやり返してやらないといけないなって思っていたので復帰戦にふさわしいと思っている」と話した。

最後までほとんど笑顔はなし…

久保の「完全に破壊する」に寺戸は「上等だよこの野郎」
 その後も「寺戸伸近を完全に破壊するだけ」「次の試合で完全に終わらせる」「7年前にKOされた分も含めて、今度はもう勘弁してくれというくらいやってやる」と事あるごとに過激な言葉を並べる久保に対し、寺戸は最初のうちは「Krushで実績がある選手ではないが、K-1で自分が負けてしまったという結果があるのでそれは致し方ない」と控えめな発言だったが、「前回のK-1の時は全く怖さを感じなかった。俺が今まで戦ってきた選手のほうが怖さを感じた。全然怖くないので楽しみ」「そっちがその気ならこっちもその気で行くよ。上等だよこの野郎という感じ」と徐々にエキサイト。

 まさかの2連戦は喧嘩試合の様相を帯びてきた。