修斗伝承マッチでリオン武が土屋をKO 41歳・生駒は悲願のベルト奪取
リオン(上)はパウンドで土屋をKO(撮影・神谷渚)
プロフェッショナル修斗の公式戦『修斗伝承 2011〜東北地方太平洋沖地震支援チャリティー〜』が4月29日、水道橋の東京ドームシティホールで開催された。
メーンは大会タイトルにふさわしいカード「土屋大喜vsリオン武」戦。昨年、環太平洋の王座を獲得後、王者として着実に実績をあげる土屋。リオンはその世界のベルトを2度腰に巻いた男。文字通りの“伝承マッチ”だ。
練習仲間でもある2人。互いに手の内は知り尽くしている。リオンの“強さ”を肌で感じている土屋は練習では使わないような“だましのテクニック”でリオンを揺さぶる。しかしリオンの目はごまかせなかった。試合後「土屋は試合だからだまそうとしていたのかもしれないですけど、いつも通りのほうが戦い辛かった」と語ったリオンは右ストレート一発でダウンを奪うや2R4分27秒、KOで実力の違いを見せつけた。
この日は2試合の世界戦が組まれた。ランバー・ソムデートM16のケガによる王座返上で猿丸ジュンジvs生駒純司で争われた世界フライ級の王者決定戦。もともとランバーに挑戦予定だった猿丸は売り出し中の24歳。圧倒的な打撃を誇り現在5連勝中。一方の生駒は“浪速の極め職人”の異名を取る41歳のベテラン。誰しもが猿丸の勝利を予想した一戦だったが、生駒が会場をあっといわせる。猿丸の打撃にひるむことなく、カウンターで応戦。1Rと3Rに猿丸をぐらつかせる。想定外の展開にペースを乱す猿丸。百戦錬磨のベテランの執念が若手を飲み込んだ試合は三者とも29−28の判定で生駒が悲願のベルトを奪取。「修斗の神様がベルトを獲らせてくれた」とリング上で男泣きした。フェザー級戦では岡嵜康悦が勝村周一朗を破り悲願のベルトを奪取した。
また11月5、6日に、13年ぶりとなる修斗とシュートボクシングの合体興行である『SHOOT THE SHOOTO』が開催されることが発表された。シュートボクシングのシーザー武志会長がシュートボクサーを引き連れリングに上がった。
SRCが現在開店休業中。DREAMもやっと5月29日に今年初めての大会が開催されるなど、ビッグプロモーションが立ち後れているなか、修斗とシュートボクシングが元気なのは心強い。