映画ファンと妻夫木・松山が熱いトーク

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 映画「マイ・バック・ページ」ティーチイン イベントが8日、都内で開催され、沢田役の妻夫木聡、梅山役の松山ケンイチおよび、山下敦弘監督が参加した。会場にはすでに映画を鑑賞した約30人もの映画ファンが集まり、作品に関して熱いトークが繰り広げられた。

 学生運動を背景に、週刊誌編集者として働く沢田と、活動家として革命を目指す梅山が時代に翻弄される姿を描いた「マイ・バック・ページ」。会場には親が学生運動に参加していたという人も参加していて、親はいまだに当時の感覚を引きずっているとのこと。山下監督は、どうしてそういう気持ちを引きずっているのかを考えて脚本を手がけていると語る。


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 作品については、「重いテーマだったのですが、映画って何だろうというのを考えて3年ぶりに作った作品です。映画としてはすでに完成しているのですが、見るたびに、見え方が変わって、いまだに自分の中で決着がついていないのですが。いろんな人の意見を聞いて、やっと映画が完成しつつある状態です」という。
 役作りが難しかったという妻夫木は、「学生運動をメインにしているわけでもないですし、視点がそこにとらわれて、大事なものが見えてこないことが怖かったですね。一人ひとりが時代に翻弄されているのは確かなのですが、人間の欲とか内面から出るものを大切にして役をやっていました」と共感がなかなかできない役へ取り組んだ。その中でも自らの経験から「芸能界に入ると、お金もラクに稼げて、女にもモテてと思っていたけど、何もできませんでしたね。台詞も出てこないし、芝居も意味が分からないし、自分が情けなかったですね。そういう挫折があるからこそ、今の自分がある」と、挫折が人を成長させることを役を通じて再認識させられたようだ。
 松山は、「学生が立ち上がったのは、日本が間違った方向に行くかもしれないという危機感があったからで、国を愛する気持ちは今も昔も変わらないと思うんです。日本人として何ができるかですね」としながら震災後は、「福島に瓦礫を撤去しに行っているんです。バイトは不真面目だったのですが、瓦礫の撤去は時間を惜しんでやっているんですよ。よくこれだけ動けるなというくらい。何かしなきゃという思うのは、昔も同じような気がしますね」と、その熱い気持ちを語っていた。


『マイ・バック・ページ』
全国大ヒット公開中 新宿ピカデリー、丸の内TOEI 他
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