女子W杯に臨むなでしこジャパン、韓国との親善試合はドロー。

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現在はボストン・ブレイカーズに所属する鮫島彩(右) なでしこの大黒柱・澤穂希(中央)(撮影・蔦野裕)

 6月26日にドイツで開幕する女子W杯に出場するなでしこジャパンは、18日、愛媛・ニンジニアスタジアムで韓国代表との親善試合に臨んだ。

 チームの成熟具合を確かめたかった日本だが、激しい雨によってボールが止まるピッチに苦しむ。後半に澤穂希が起点となったプレーから宮間あやが先制点を得るが、直後にミスから失点し、1−1で試合終了となった。

 試合後、「攻撃がワンパターンにならないように選手たちが状況に応じてプレーできたことはよかった」と語った佐々木則夫監督は、一方でロングボールへの対応についての課題も挙げた。現在FIFAランキング4位で、他チームからも研究し尽くされている日本。フィジカル面でのマイナスを、連動と連携という武器でどれだけカバーできるかが躍進への大きな鍵となる。

 過去のW杯での最高成績は、95年大会のベスト8。08年の北京五輪でベスト4進出を果たした日本にとっては、ベスト4以上、そしてメダル獲得が第一の目標となる。

 記録の面では、大黒柱・澤のゴールにも注目だ。現在、国際Aマッチでの得点数が75で、元日本男子代表の釜本邦茂氏の持つ日本代表での記録と並んでいる澤は、あと1得点で日本人通算得点記録を更新することになる。長年に渡り日本女子サッカー界を支え続けた彼女が、W杯のどのシーンで、日本サッカー界の歴史に残るゴールを決めるのか。そのゴールが、日本をメダルに導くものになるに違いない。

(久我智也)