協議機関の設置をめぐり自公に不協和音
野田佳彦首相が自民、公明両党に提案した3党による協議機関の設置をめぐり自公間に不協和音が生じている。
自民党の谷垣禎一総裁は6日、政府・民主党の新体制の陣容が決まってから初めて開かれた役員会で「震災復旧・復興には協力するが、無原則なことはしない」と明言し、限定的な協力にとどめるとの基本方針を強調した。役員会では野田政権に早期の解散総選挙を求め、前政権同様厳しく対峙する方針を確認した。
一方、公明党は来年前半まで震災復興に全力を挙げるべきだとの立場だ。公明党は早期解散を望んでおらず、同党の政策要求を民主党側に受け入れさせることを優先している。
山口那津男代表ら党執行部は5日夜、民主党最大の支持団体である連合の古賀伸明会長らと会談。公明党幹部が連合幹部と会談するのは政権交代後初めてで、震災の復旧復興に関しては与野党の協力関係は欠かせないとの考えで一致した。
この自公の足並みの乱れは野田政権にとっては思うつぼの展開となっている。