春日野親方が弟子暴行 アイアンで生活態度注意
大相撲の春日野親方(49)=元関脇、栃乃和歌=が、弟子を暴行した疑いがあることが18日、分かった。ゴルフのアイアンで殴るなどしたという。春日野親方は「外出の際、着物を着るよう何度も注意したが、言うことを聞かないので殴った」と暴行を認めた。
暴行を受けた3力士にけがはなく、警視庁本所署の聴取に「自分たちが悪かったので被害届は出さない」としているため、同署は事件として立件はしない方針。
とはいえ、今回の問題では、平成19年に時津風部屋で起きた暴行死事件後に日本相撲協会が打ち出した再発防止策が機能していなかったことが明らかになった。角界では、名門・春日野部屋の厳しい規律が重んじられた結果との見方もあり、一般社会から分かりにくい過剰な“指導”が依然として行われている実態が垣間見える。
一方、今回は、弟子たちの行動にも「規律違反」があったとされる。力士は外出時、着物か浴衣を着用するよう定められている。だが、実際はTシャツ姿などで出かける力士もおり、今月5日の相撲協会の研修会でも、放駒理事長が服装の乱れを注意したばかりだった。
日本相撲協会は19日の理事会で、行き過ぎた指導として春日野親方を厳重注意。会見した親方は「やり過ぎたのは自分でも分かっていたので、寛大な処置をいただいた」と決定を受け止めた。