清武氏が渡辺会長らを提訴 6220万円賠償請求

 プロ野球巨人のコーチ人事をめぐり、渡辺恒雄球団会長(85)=読売新聞グループ本社会長兼主筆を会見で批判したとして、球団代表兼ゼネラルマネジャー(GM)を解任された清武英利氏(61)が13日、正当な理由なく解任されたとして、巨人と読売新聞グループ、渡辺氏を相手取り、計6220万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求める訴えを東京地裁に起こした。

 訴状などによると、清武氏側は「渡辺氏は適正手続きによって確定したコーチ人事を突如、自らの一存で公然と覆そうとしたのであり、重大なコンプライアンス違反である」と主張。「(清武氏は)経営改革などに尽力しており、取締役の適格性に欠けるところは一切なく、解任が違法かつ不当であることは明白」としている。また、清武氏は訴えの中で、コーチ人事における話し合いで、渡辺氏から「まだ文句を言うのなら、報知新聞の編集局長に飛ばすぞ」と言われたことを明かした。

 一方、巨人は読売新聞グループとともに、清武氏に計1億円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こしている。巨人広報部は「訴訟を通じて真実を明らかにするとともに、清武氏によって傷つけられた名誉、信用を全力で回復していきます」とコメントした。

 来年2月2日にも第1回口頭弁論が予定されている。