LOOKING BACK SMAP 2011

グループとして、また個人として、さまざまなフィールドで活躍を続けるSMAP。彼らにとって、今年は特別な年になった。CDデビュー20周年のアニバーサリーイヤーで、ファンと交流イベントを開催したり、中国・北京で初の海外公演を行うなど新たな試みを展開。その締めくくりとして先日、ニューシングル『僕の半分』を発表した。彼らが送ってくれたメッセージとともに、2011年を振り返ろう!

New Single『僕の半分』はビクターレコードより発売中。初回盤 1500円、通常盤 1155円(税込)

新曲『僕の半分』で届ける、20周年 のSMAP

歌を届けることで同じ想いを共有したい ―――木村拓哉

 震災があって、それまでにやっていたことが中断して、どうリアクションしたらいいのかも分からない時期があって。そんなとき、僕らに歌う場を提供してくれたメディアがあってスタッフがいてくれた。「歌を届けることで同じ想いを共有したい」という気持ちがよりいっそう強くなったと思いますね。『僕の半分』は、斉藤和義さんならではの世界観で静かな曲調。「大丈夫かな?」と、最初は不安もあったけど、イベントで初披露して、みんなが大事に受け取ってくれたのを実感しました。僕自身、ギターを弾く機会をもらって楽しんでるし。2012年はライブをやるって宣言もしているので、またフルスロットルでやっていきたいですね。

こんな時だからこそいいものを届けたい ―――草なぎ剛

 新曲『僕の半分』は、今までにない大人っぽい曲。失恋バラードではあるけれど、それだけには留まらない、切なさや哀愁のようなものが感じられます。じんわりと切なく伝わるような曲で、寒い季節に聞くにはぴったりなんじゃないかな。
 今年は地震があってたくさんの方が苦労されて……。日本中が、支え合うことや身近な人を大切にすることの大事さを振り返る年だったと思います。僕らも、初の海外公演やファンイベントを経験し、改めてSMAPとして絆を確かめ合えました。来年はコンサートがありますが、こんな時だからこそいいものを届けたい。きっとSMAP史上最高のコンサートになると思うので楽しみにしていてください。

5人集まった時に存在が少しでも大きくなれば ―――中居正広

 初めて聴いた時、大人な雰囲気で、「シブいな」って思いました。僕にはないシブさだから、どんな歌い方がベストか探しながら歌ってます。この曲を初披露したファンパーティーを含め、ファンの方々と触れ合う機会が多かった1年。どのイベントもみんな喜んでくれたので、やってよかったと実感しています。
 今後のSMAPは、それぞれが色んな刺激を受けて、5人集まった時にその存在が少しでも大きくなればいいなって。その流れはずっと続けたいですね。僕自身でいえば、30代最後の年になり進むべき方向が定まりました。40代はさらに仕事の質を高めて、いい作品づくりのために、常に最適な自分の立ち位置を模索し続けたいですね。

今この曲に出会えたそのことに感謝します ―――稲垣吾郎

『僕の半分』は僕の好きな哀愁のあるマイナーコードの曲で、失恋ソングは『オレンジ』以来かな。無骨で不器用な大人の男のせつなさをあらわしている肌なじみのいい曲というか……。歌えば歌うほどしっくりくるし、木村くんのギターがまたすごくいいんだよね。SMAPが20周年を迎えて、さらに新たな1歩を進んで行こうとする時にこの曲に出会えたことに感謝します。最近改めて感じたことなんだけど、人生も曲も出会いで、僕らは本当に出会いに恵まれているなって。まさに一期一会の大切さを痛感しています。
 2012年はコンサートもあるし、皆さんに会えるのがとても楽しみ。人と人との結びつきを大事にしていこうと思います。

20年やってきたSMAPにすごく合ってる曲 ―――香取慎吾

 最初に新曲を聞いたときは、仮歌が斎藤さんの声だったせいもあって、渋くていい歌だなと思いましたね。自分たちの今の年齢や20年やってきたSMAPにすごく合ってる曲をいただけたなって。人って、楽しいだけでもバランス取れないというか、悲しいことは少ないほうがいいけど、こういう曲を聴いて、ほんのひととき感情が揺さぶられるのが必要なのかなって。
 2011年は3.11の震災があって、僕らも自分たちにできることや、自分たちの存在についてすごく考えた年でした。それがたまたまSMAPの20周年だったけど、被災地で出会った笑顔や声に背中を押された感があるから、そこで思い至ったことが来年も続くんだと思いますね。

取材・文/倉沢和之・t-press(中居正広)、和田淳子(木村拓哉)、雨宮真弓(稲垣吾郎)、野村文(草なぎ剛)、幸野敦子(香取慎吾)構成/本紙・酒井紫野