秋山、岡見、五味、KID…日本人ファイターを応援したい

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秋山成勲(左)(Photo/AFLO)

UFC JAPAN 直前リポート

 日本で12年ぶりに開催されるUFCだが、やはり気になるのは日本人ファイターの戦いっぷりだろう。

 今大会には7選手が出場する。そのなかでPPV中継に出場するのは秋山成勲だ。秋山はジェイク・シールズと対戦する。

 柔道で数々のタイトルを獲得した秋山は2004年に総合格闘家へ転向。HERO’S、DREAMを主戦場に戦ってきたが、2009年にUFCデビューを果たす。ここまで1勝3敗と数字は残せていないが、その日のベストマッチに送られる「ファイト・オブ・ザ・ナイト」をデビュー戦から3試合続けて獲得するなど、試合内容は折り紙付き。そして今回からはミドル級から階級を下げウェルター級で戦う。ウェルター級ではやや体格のハンディがあった秋山だけにこの階級での大化けが期待される。

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五味隆典(Photo/AFLO)

 しかし転向初戦にして強豪をぶつけられた。シールズは2004年に修斗の世界ミドル級王座、2009年には米国の総合格闘技団体ストライクフォースの世界ミドル級王座を獲得するなど、実績では秋山を遥かに上回る実力者。シールズは日本のファンの前で成長した姿を見せたいという思いもあるだけに秋山も油断はできない。

 日本人選手のなかでUFCで最も実績があるのが岡見。岡見は日本での格闘技ブームに背を向け、2006年からUFCに参戦。10勝2敗と白星を重ね、昨年8月、日本人として8年ぶりに世界王座に挑戦した。相手はライト級の絶対王者ともいわれるアンデウソン・シウバ。敵地ブラジルでの完全アウェーということもあり2RTKO負けを喫し、今回が再起戦となる。岡見は昨年行われた会見では、2006年6月以来の日本での試合に「いつも海外でやってるUFCの雰囲気を日本のみんなに感じてもらいたい。自分も一から頑張っていきます」と語っており、日本大会から始まる岡見の復活ロードに注目したい。

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山本“KID”徳郁(撮影:蔦野裕)

 日本では絶対の知名度を誇るのが五味隆典と山本“KID”徳郁の2人。PRIDE、K-1、HEROS、DREAM…と2人は日本の格闘技界を牽引してきた。「日本では戦い尽くした」とばかりに五味は2010年、KIDは2011年にUFCに身を投じたが、金網での戦いにアジャストできず、戦績は芳しくない。負けが込むとリリースされるUFCだけに、2人にとって今大会は絶対に負けが許されない。大きな声援を得られるホームの戦いをきっかけに飛躍を期待したいところだ。

 本紙記者がイチオシなのがフェザー級ワンマッチに出場する日沖発。日沖はこの階級で日本でも指折りの実力者。SRCフェザー級、修斗世界ライト級とタイトル歴も華々しい。2010年年末の「戦極 Soul of Fight」でのマルロン・サンドロとの死闘は今でもファンの間では語りぐさとなっている。

 日沖は昨年10 月、UFC初参戦。ジョージ・ループ相手に判定2−1と、際どかったものの勝利を収め、まずまずのスタートを切った。打撃、タックル、関節技とオールラウンドで高い技術を持ち、常に一本勝ちを狙う日沖のスタイルは初めて格闘技を見る人に、格闘技の面白さを伝えてくれるに違いない。

『UFC JAPAN EDGAR vs. HENDERSON』
【日時】2月26日(日)10時開始【テレビ中継】WOWOWプライムで午後0時から生中継【チケット問い合わせ】キョードー東京 0570-064-708