天皇陛下の心臓冠動脈バイパス手術無事終了

 天皇陛下の心臓の冠動脈バイパス手術が18日、ご入院先の東京大学医学部付属病院(東京都文京区)で行われ、無事終了した。執刀した東大と順天堂大の合同チームは「ベストのタイミングだった。予定通りの成果」と評価した。陛下は手術後、集中治療室に移られた。順調なら2週間程度で退院される見通し。

 陛下は午前9時24分、手術室に歩いて入り、約6時間半後の午後3時55分に出られた。手術室に入る前、医師団に「ありがとう」と声をかけられたという。手術時間は午前11時1分から午後2時57分までの3時間56分だった。予定のバイパス手術に加え、手術中に不整脈が起きたため、心臓の左心耳を縫い縮める処置を行った。血栓(血の塊)ができ脳梗塞につながるのを防ぐ措置という。

 合同チームは看護師を含め約10人。同日夜、手術を担当した東大病院の門脇孝院長と永井良三、小野稔の両医師、順天堂大の天野篤医師、宮内庁の金沢一郎皇室医務主管の5人が記者会見し「出血はほとんどなく、麻酔からのお目覚めも順調だった」と述べた。

 また陛下は20日午前にはICUから特別病室に移られた。宮内庁が同日発表した。