『戦火の馬』

名もなき人々の良心がつないだ、奇跡の馬の物語

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 今年の賞レースでも大きな注目を集めている、スティーブン・スピルバーグ監督最新作。軍馬となった1頭の馬が、過酷な状況の中さまざまな人々と出会いながら、奇跡の旅をたどる感動大作。原作は1982年にイギリスで出版された同名小説で、その舞台版が昨年トニー賞5部門を受賞している。この舞台をロンドンで鑑賞したスピルバーグは、一幕目から感動の涙が止まらなかったといい、すぐに映画化を決意したようだ。

 軍馬となった馬・ジョーイに生還の望みはほとんど無かった。しかしジョーイは、弾丸が飛び交うなかを駆け、大砲をけん引する重労働に耐え、ただひたすら絶望的な状況を乗り越えようとする。観客の心を熱くさせるのは、必死で生きるジョーイのひたむきさだけではない。まるでリレーのバトンのように、良心によってジョーイを救い、奇跡をつないだ名もなき人々の姿に、観客は温かな希望を見出すはずだ。

 ほんのわずかな危険なシーン以外ほぼ実際の馬が行っている、彼らの演技の素晴らしさにも注目を。

STORY:第一次大戦前夜、イギリス。貧しい農家の息子・アルバートは父が酔った勢いで競り落とした美しい馬・ジョーイとかけがえのない絆で結ばれる。ところが開戦によってジョーイは遠い戦地へと送られてしまう。

監督:スティーブン・スピルバーグ 出演:ジェレミー・アーヴァイン他/2時間27分/ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン配給/3月2日(金)より丸の内ピカデリー他にて公開 http://disney-studio.jp/movies/warhorse/