「話し合い解散」か!?野田首相と谷垣総裁が極秘会談
(Photo/AFLO)
野田佳彦首相と自民党の谷垣禎一総裁が2月25日に首相公邸でひそかに会談していたことが29日、分かった。首相、谷垣氏ともに否定したが、消費税増税関連法案成立と引き換えに衆院解散を約束する「話し合い解散」について意見交換したとみられる。
どちらが会談を呼びかけたかは不明だが、両氏とも「消費税増税はやむなし」とする財政再建論者であり、このまま消費税問題を棚上げにして次の衆院選の争点になることだけは避けたいとの思いも同じ。仮に消費税増税法案が衆院通過し、参院で自民党が主導して否決する事態になれば、自民党は政権を奪回しても二度と消費税に手を付けることができなくなる。
ただ、首相と谷垣氏の主導による話し合い解散は衆院選後の大連立が前提となる。消費税増税法案を民主、自民両党の合意の下で成立させれば、両党とも平成26年4月に8%、27年10月に10%の引き上げを拒むことはできない。
また自民党内では消費税増税法案を早急に成立させた上で谷垣氏に引導を渡し、新総裁の下で次期衆院選に臨みたいとの思いがあるとされている。民主党でも同じ動きが広がる可能性もある。内閣支持率低迷に苦しむ首相、世論調査で一向に期待が高まらない谷垣氏は、このままならばともに秋の代表選、総裁選で引きずり降ろされかねない。追い詰められた2人が会期末の「話し合い解散」で手を結んでも不思議ではない。
ちなみに29日に行われた党首討論では、首相が「どこかで消費税の判断はしなければいけない局面は来る。自民党は将来の償還財源を明確にした上で赤字国債を充てて年金の財源にするというが、償還財源は消費税か」と谷垣氏に逆質問を投げると、谷垣氏は「その通りだ」と答え、首相が「一緒に消費税引き上げのため努力しよう」というやり取りを繰り広げるなど、随所であうんの呼吸と見られるやり取りがあった。