(Photo/AFLO)
米大リーグ、レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)が9日(日本時間10日)、本拠地テキサス州アーリントンでのマリナーズ戦に初先発。5回2/3を投げて8安打5失点、5三振5四死球ながらも勝利投手となった。1回に4点、2回にも1点を失ったが、その後は立ち直った。チームは11-5と逆転勝ち。デビュー戦に先発して勝利を挙げた日本選手は2009年の川上(ブレーブス)以来8人目。
マリナーズのイチローは「3番・右翼」で出場し、ダルビッシュから3安打。川崎は「8番・二塁」で3打数1安打1打点だった。
ダルビッシュは6回途中5失点という不完全燃焼の船出に、「綱渡りの投球だった」と悔しさをかみ殺しながら振り返った。1回にさっそく実現したイチローとの初対決では、三塁後方への内野安打を許した。キャンプ、オープン戦で精度を磨き上げてきたはずのツーシームも、まったくコーナーに決まらない。1回から3四球、4安打で失った4点に、登板前には漂っていた余裕も、いつの間にか消えていた。
味方の大量援護があったとはいえ、この日は厳然たる事実も突きつけられた。投じた110球のうち、半数近くの51球がボール。オープン戦から苦慮してきた大リーグ公式球への対応が遅れているといわれても、仕方のない制球の乱れだった。
ダルビッシュとの初対決に臨んだイチローは3安打を放ち先輩の意地を見せた。それでも「何十打席も重ねていかないと分からない。これで判断されても」と冷静に振り返った。