家の裏でマンボウが死んでるP

人気ボーカロイドプロデューサーがメジャーデビュー!

また新たなボーカロイドプロデューサーがメジャーデビューする。人気動画サイトで抜群の再生回数を誇る「家の裏でマンボウが死んでる」を制作した、タカハシ ヨウとその姉からなるユニット・家の裏でマンボウが死んでるPだ。25日に、アルバム『My Colorful Confuse』をリリースするが、実はこのアルバム、一見、まったくボカロ臭がしない。どんな企みが? 作詞作曲を担当するタカハシ ヨウにインタビューした。
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――いよいよメジャーデビューの日が迫ってきました。音楽専門誌に登場するなど、よくお名前を拝見しています。 「今、どこにいても恥ずかしいんです。なぜお前ここにいるんだ、みたいな。ただ、まさにそれを狙っていたので、これやっ!て感じです」 ――デビュー作『My Colorful Confuse』ですが、タイトルもアートワークも、一般的なボカロ作品と異なりますね。 「自主制作時代から、アルバムタイトルはふざけないと決めてるんです。アルバムタイトルまで"何だこれ"にしてしまうと混乱するので。例えば、ラジオで紹介されたとしたら、どれがアーティスト名で、どれが曲のタイトルなんだってなってしまう(笑)。いろいろ、姑息にやってます」 ――収録曲は個性的な曲ばかり。そのアイデアはどこから? 「アイデア、気軽にアクセスするところにあったらいいんですけどね......『家の裏でマンボウが死んでる』についても何百回と同じ質問をされてきましたけど、明確な答えを出せたことが一度もない(笑)。魚が好きなわけでもないし、マンボウに思い入れがあるわけでもないし。とにかく"家の裏でマンボウが死んでる"っていうフレーズが浮かんで、それっ!って歌詞を書き、デーッって曲を書いたという」 ――想像というか、妄想というか......。 「タイトルさえ出れば一気に広がるんですよ。最近は広がりすぎちゃって、歌に収まらないぐらいです」 ――では、『神様はエレキ守銭奴』は? 「周りに大学院に行こうとしている友達が多くて、湯島天神に友達の代わりにお参りに行ったんです。曲のアイデアがなくて散歩してたついでですけどね。で、お金をいれて......というところで、結局お金で動くんだな、と。それがきっかけになってます」 ――『へし折れろ、君のこころ』は? 「この曲はメジャーデビューを発表した後に書いた曲です。発表後に2時間ぐらいで、ニコニコ動画に"メジャーにいって丸くなったな"というようなコメントがつきまして。その曲はメジャー前の曲なのに。......で、次はこういう奴をバカにするようなトガった曲を書いてやろうと思ったんですよ。『My Colorful Confuse』という曲も、"ボカロを捨てておしゃれ気取ってやがる"という反響があって、それならボカロしかできない、人が歌えないような曲を作ろうと、めちゃめちゃ早口で音域も2オクターブちょい使っています」 ――反響がはっきり見えてしまうことで制作に窮屈さを感じませんか? 「僕はプラスに生かせているほうかなと思います。そこから曲を書いたりしているし(笑)」 ――最後に、メジャーデビューを控えた今の企み、教えてくれますか? 「小説を書きたいと思っています。いろんなことが膨らみ過ぎて曲に収まりきらないので。それと、24日から原宿のニコニコ本社がマンボウP一色になるらしいですよ」
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New Release 『My Colorful Confuse』
ボーカロイドプロデューサー、家の裏でマンボウが死んでるPのメジャーデビュー作。代表曲『家の裏でマンボウが死んでる』ほか、『誕生日、ペペロンチーノにやさしくされる』『キッチンでカッパがタニシ茹でてる』など13曲を収録。スピードスターレコーズより4月25日発売。初回盤(CD+DVD)2800円、通常盤2000円(税込)。