国際オリンピック委員会(IOC)は23日、カナダのケベックでの理事会で、東京など5都市が立候補している2020年夏季五輪招致の第1次選考を行い、東京、イスタンブール(トルコ)、マドリード(スペイン)の3都市が1次選考を通過した。
3都市は来年1月7日までに詳細な開催計画を示した「立候補ファイル」を提出。IOCの評価委員会による各都市の現地調査などを経て、開催都市は13年9月7日のIOC総会(ブエノスアイレス)で、約100人のIOC委員の投票によって決まる。
都庁で開かれた会見で石原慎太郎都知事は「予想通りの結果が出た。ここがスタートライン。激しい戦いはこれからになる」としたうえで、駆けつけたオリンピアンたちに「JOCのケツを蹴っ飛ばしてでも猛進させないと、この三つどもえのレースに勝つのは難しい」と独特の言い回しで協力を求めた。
14項目を10段階評価で数値化したIOCのワーキンググループの報告書を見ると、東京は7項目で最高評価点を獲得したものの、エネルギーの分野で「国のエネルギー基本計画の動向に注視が必要」と懸念が示された。IOCによる世論調査での、イスタンブール(73%)、マドリード(78%)に比べて大きく下回る47%という支持率と合わせて、東京の課題は明確だ。