夢の課外授業 ダンスを通じて被災地を元気にしたい
株式会社LDHと二十一世紀倶楽部が協力し、ダンスを通じて「被災地を元気に」「ダンスを用いた教育プログラムの発展を支援」するための、夢の課外授業「創る・伝えるプロジェクト」が5月7日から始まった。
未来を担う子どもたちが大きな夢を持ち、すこやかな成長を促すことを目的とする二十一世紀倶楽部の「夢の課外授業」。2000年度から始まり、これまで全国各地で開催されてきた「夢の課外授業」の中からダンスを通じた「創る、伝えるプロジェクト」が、今年度の文部科学省「復興教育支援事業」としてスタートした。
「復興教育支援事業」とは昨年の東日本大震災を受け、被災地の「復興教育」を支援していくための事業。二十一世紀倶楽部は昨年2回に渡り、EXILEのメンバーによる「夢の課外授業」を岩手県で実施。岩手県教育委員会からの希望と文部科学省からの要望を受け、今年は「ダンスの力で日本を元気にしよう」というテーマのもと、岩手県釜石市立大平中学校で5回の授業を行うことになった。
大平中学校で行う授業は「夢の課外授業~創る・伝えるプロジェクト~」と名づけられ、EXILEのUSAとTETSUYAがプロジェクトリーダーに就任。株式会社LDHの協力のもと二十一世紀倶楽部がダンス授業の教材の見本となるダンスレクチャーテキスト「Rising Sun」を制作し、このテキストをもとに授業を行う。テキストはダンススクールEXPGのインストラクターによる、EXILEのヒット曲「Rising Sun」の振付指導が収録されたDVDと教本がセットになったもの。
5月7日には1回目の授業が行われ、EXILEのUSAとTETSUYAが訪れ、生徒たちにダンスを教えた。
まずはUSA、TETSUYAとEXPGインストラクターの4名が「Rising Sun」のダンスを披露。プロのダンスを目の当たりにした生徒たちから大きな歓声が上がった。
その後に行われた開校式では大平ソーラン実行委員会の生徒たちが「大平ソーラン」を披露。その勇壮な太鼓のリズムと迫力ある踊りに「心を動かされた。鳥肌が立った」と感動の言葉を口にするUSAとTETSUYA。
そして3年生がUSAチームとTETSUYAチームに分かれ、それぞれ練習。生徒たちは慣れないダンスに悪戦苦闘しながらも、先生たちの熱心な指導により最後には「Rising Sun」の振りの一部を踊れるようになった。
ダンスのレッスンが終わるとUSA、TETSUYAとの対話の時間。ダンスのレッスンを経て、開放的になった生徒から質問が飛ぶ。その後、事前に生徒に記入してもらっていたインタビューシートを元にTETSUYAから生徒に質問。質問を受けた生徒は恥ずかしそうにしながらも自分の考えを語っていた。
あっという間に授業は終了。生徒会長からはこれから8月にかけて継続的に実施されるこのプロジェクトへの決意が語られた。今後は7月までに4回の授業を行う。
今回の試みは今年度からダンスが中学校の必修科目になった面も大きい。今後、このプロジェクトは横浜市とも連動していくという。
横浜市は今年7月20日から「Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2012」を開催するのだが、その一環として8月10日八景島で行われる「中学生 Rising Sun Project ~夢の課外授業Special~」に太平中学校を招待。公募で選抜した横浜市の10グループ程度の中学生と全員で「Rising Sun」を踊る発表会も予定されている。
被災地では思いっきり運動したくてもできない状況が長く続いた。そんなときEXILEのメンバーがやってきてダンスを教えたときは、子どもたちに笑顔が戻り、その様子を見守る大人たちにも笑顔が戻ったという。これからもダンスを通じて、「日本を元気に」というムーブメントが各地でわきあがってくるに違いない。