我が道を行く格闘技雑誌
『Fight&Life』編集長
宮地克二 さん
格闘技雑誌のアルバイトから女子プロレスの雑誌、野球の雑誌などを経て、格闘技雑誌の編集長へ。スポーツ誌に関わるうちに"競技者向けの雑誌があってもいいのでは"と思い立ち『Fight&Life』を立ち上げることに。
アメリカのUFCが2月に日本に上陸したときには、さいたまスーパーアリーナに超満員のファンが駆けつけた。ファンの中で格闘技に対する熱は決して衰えてはないのだが、日本の格闘技団体はどうにも元気がない。そんななか、観戦するだけでなく格闘技を実際にやる人の目線で作られた雑誌『Fight&Life』が今年の4月で創刊5周年を迎えた。
編集長の宮地さん曰く「今、格闘技が低迷しているように言われています。確かにプロの興行は迷走しているように見えますが、競技者を含めた競技そのものとしての格闘技や武道というものは低迷しているわけではないんです」
宮地さんは特定の人やイベントに左右されることのない足腰の強い格闘技・武道の世界を作ることにメディアの側から取り組んでいる。「例えば巻頭にキッズの空手の大会の記事をもってくる。これが直接の売り上げに必ずしもつながるわけではないんですが、この子たちの励みになって、やがて底辺の拡大につながっていけばいいと思うんです」
ゆえに記事の切り口も独特。雑誌の名前通り、試合の結果やあおりのようなイベントを中心に置いたものではなく、格闘技を通じて人生や生活を描くような内容のものが多い。ところで23日に発売されたばかりの8月号の見どころは?「K-1のエグゼクティブプロデューサーに就任した魔裟斗さんのロングインタビューですね。あと裏の目玉としてはロンドンオリンピック直前企画として、笹原正三さんという日本が誇るレスリングの名選手の特集を組んでいます。この企画などは弊誌ならではの、ここでしか読めない企画だと思います」
『Fight&Life』
【価格】880円(税込)隔月刊 現在発売中
【発行】フィットネススポーツ
【問い合わせ】TEL:03-5653-1322