バレーボール女子の五輪代表発表
日本バレーボール協会は6月25日、五輪女子代表12人を発表した。アテネ、北京に続く3大会連続となるエース木村沙織(東レ)とセッター竹下佳江(JT)ら3位となった2010年世界選手権代表が中心。五輪2大会連続出場の栗原恵(カザニ)は外れた。
5月の五輪最終予選からはセンター陣の顔ぶれが大きく変わった。
選出されたのは、ともにけがの影響で最終予選のベンチを外れた30歳の大友、29歳の井上の両ベテラン。試合勘に不安を残すが、真鍋監督は「特長ある選手を選んだ」と意図を説明した。
右膝を2度手術し、24日まで1次リーグが行われたワールドグランプリで約9カ月ぶりに復帰した大友は、セッター竹下とのコンビの速さが最大の武器。エース木村を中心とした攻撃に、センターからの速攻というバリエーションの増加を託す。肩を同じく2度手術して約1年半ぶりの復帰の井上には「ブロックに期待したい」と役割を明確に求めた。
五輪までの残り期間で、チームとして追求するのは、攻撃面でのさらなるスピードアップ。真鍋監督は「世界の高いブロックを破るには、スピードしかない」と課題を挙げる。
32年ぶりにメダルを獲得した世界選手権よりもさらに速さを求め、サーブレシーブを含めていかにミスを減らせるか。高さの壁を打ち破るバレーが完成に近づいた分だけ、悲願のメダルも現実味を帯びてくる。