大阪維新の会が政党化目指し10議員超合流へ
橋下徹大阪市長率いる「大阪維新の会」が次期衆院選前に政党化を推進する方針を固め、10人を超える現職の国会議員が合流する見通しであることが13日、わかった。野田佳彦首相が「近いうちに信を問う」とした衆院解散・総選挙をにらみ、維新の会が「第三極」の中心として国政に進出することが明確となった。
維新の会は現在「所属国会議員が5人以上」などの政党要件を満たしていないため、衆院選で選挙区と比例代表の重複立候補ができず、政党交付金も受けられない。このため同会は次期衆院選前に5人以上の現職国会議員を取り込み政党化することを検討していた。
橋下氏は11日、大阪市内で現職国会議員5人と会談。民主党の松野頼久、石関貴史、自民党の松浪健太の3衆院議員と、みんなの党の小熊慎司、上野宏史の両参院議員が出席した。5人はこれまでも同会幹部と定期的に勉強会を開催している。
また15日には、自民党の安倍晋三元首相が大阪維新の会から連携を求められていることについて「いかに政策を実現させていくかということについてはいろんな議論をしたことはある」と述べた。維新の会を中心とした第三極への合流を要請されたという見方について「そういう観点からではない」と否定した。一方、無所属の横粂勝仁衆院議員は同日、維新の会への合流に前向きな姿勢を表明した。
安倍氏は、橋下氏や維新の会幹事長の松井一郎大阪府知事とこれまでもたびたび会合し、意見交換を行っている。ただ9月の自民党総裁選での対応が注目されており、「現段階で維新の会と直ちに合流する可能性は低い」(周辺)とされる。