冨田勲が新交響曲を今秋発表、歌手に初音ミク
アニメ『ジャングル大帝』を筆頭に、映画やドラマ、ドキュメンタリー『新日本紀行』シリーズのテーマ曲などさまざまな名曲を世に送り出してきた、作曲家でシンセサイザー奏者の冨田勲が新たに手掛けた交響曲『イーハトーヴ』が今秋、初演されることになり、27日、都内で発表会を開いた。また、バーチャル・シンガーの初音ミクも歌手として参加することが明らかになった。
冨田勲が新たに手掛けた交響曲『イーハトーヴ』を世界で初めて演奏するというスペシャルな公演。この日の公演は、同交響曲と、冨田のこれまでに発表した作品で構成される。
交響曲『イーハトーヴ』は、宮沢賢治の作品の世界を、音楽を通じて描き出すもので、『注文の多い料理店』『風の又三郎』『雨にも負けず』といった具体的な賢治の作品からも着想を得ている。公演は総勢300人を超えるオーケストラと合唱団によって構成され、初音は重要なポイントで出演。冨田いわく「歌ったり踊ったりして」、交響曲をを彩る。
冨田が初音ミクのライブを見て、出演をオファー。シンセサイザー音楽の第一人者として、80歳を経ても世界で活躍している冨田からのオファーに初音側も出演を快諾した。初音ミクの生みの親であるクリプトン・フューチャー・メディア株式会社の伊藤博之代表によれば、今回の公演では初音ミクが指揮者に合わせてパフォーマンスをする新しいシステムを開発中だといい、初音ミクと人間の新たなコラボレーションが見ることができそうだ。
公演は11月23日に東京オペラシティコンサートホールで。指揮は大友直人。管弦楽の演奏は日本フィルハーモニー交響楽団が行う。詳細は(http://www.billboard-cc.com/classics/)
写真は左から、初音ミクを手に微笑む冨田勲、指揮者の大友直人、クリプトン・フューチャーメディアの伊藤代表。