映画監督・若松孝二さんが交通事故で死去
『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』『キャタピラー』などで知られる映画監督、若松孝二さんが17日午後11時5分、都内の病院で死去した。76歳だった。 若松さんは12日夜、東京・新宿区内の片側2車線で横断歩道のない路上を横断中、70代男性が運転するタクシーにはねられ、都内の病院に救急搬送。頭や腰を強く打つなどして、骨折の重傷で入院していたが、そのまま帰らぬ人となった。
若松さんは1963年のデビュー以来、数多くのピンク映画を手掛け、“ピンク映画の巨匠”と呼ばれる一方で反体制的な作風を育んだ。プロデューサーとして大島渚監督の『愛のコリーダ』などの製作にも携わった。以来、硬派な題材をテーマにした話題作でメッセージを送り続ける社会派監督へと成長した。今年9月のベネチア映画祭で、“遺作”となった『千年の愉楽』が上映された際、「僕の戦う方法は映画以外にない」と次回作に意欲を示していた。