なでしこジャパンの佐々木監督が続投

 日本サッカー協会は1日、文京区のJFAハウスで会見を開き、佐々木則夫監督が引き続き、日本女子代表(なでしこジャパン)の監督を務めることを発表した。なでしこは佐々木監督のもと2015年ワールドカップ、2016年オリンピックの優勝を目指す。

 佐々木監督はまず「ロンドン五輪で選手にメダルをかけることができて安堵していた。そのあとすぐに、また情熱を持って、次のステップに行けるのかということについては最初は自信がなかった。僕自身、時間が必要だった」と五輪後からの自らの葛藤を明かした。

 次の自らの進路について、男子サッカーの指導者、評論家として外からサッカーを見つめるといった道もあったようだが、「ここ2か月くらい全国のいろいろな方とお会いして、アドバイスをもらい、またやってほしいという声もいただいた。少年少女からも言われ、(続投を)強く感じるようになったのはこの半月ぐらい」と就任までの経緯を語った。そして「今までとは環境、注目度とも明らかに違う。こういうプレッシャーもいいように受け止めて、やりがいがあるのは間違いないし、選手と一丸となって次のワールドカップに向けてスタートしたい」と、決意を語った。

 会見では現在、欧米では体力があってスピードもあるというチームが台頭しているなか、そういうチームへの対策について質問が飛んだ。佐々木監督は「そういったチームと戦うために2008年からスキルと協調性、そして攻守に連動連携してコンパクトにボールを動かすということを(念頭に)やってきた」としながらも「(日本には)大柄な選手はまだまだいない。その中でまた世界と戦うにはどうするかというと、個々の質を上げる、連携を密にする。そしてもっとメンタルの部分だったり、フィジカルの足りない部分を強化していく。それに尽きると思っている」と今後の日本女子サッカーの課題を挙げた。