柔道男子再建へ”切り札”井上康生氏が監督就任
全日本柔道連盟は5日、男子代表監督に2000年シドニー五輪100キロ級金メダリストの井上康生氏(34)が就任したと発表した。井上氏は代表コーチからの昇格。ロンドン五輪で史上初の金ゼロに終わった男子の再建を託された。女子代表の園田隆二監督(39)は留任した。
東京・講道館で記者会見した井上新監督は「何か重たいものが背中にどっかり乗っかってくる感覚がある。柔道界の再建に向けて全身全霊を懸けたい」と決意を述べた。
強化方針については、16年リオデジャネイロ五輪での金メダル増産を最優先すると明言。「若手とベテランをうまく使い、4年に1度の五輪でいかに勝つかというプランを立てる」と選手層の底上げを課題に挙げた。
また、ロンドン五輪で金1個と期待を裏切った女子の園田監督は「五輪での結果につながらなかった原因を分析、修正し、4年後に結果を出したい」と雪辱を誓った。
井上氏は「2020年“東京五輪”の切り札」ともいえる存在。
井上氏が代表コーチに就任したのは、まだ昨年のこと。これから指導者として、酸いも甘いもかみ分けようという時期に、柔道界は黄金のカードを切らざるを得なかった。