SPECIAL INTERVIEW アマンダ・セイフライド
超一流のスタッフ&キャストで、あの傑作ミュージカルを完全映像化した、この冬、最高のクリスマスムービーがいよいよ公開。物語の中で、希望の光として輝き続ける少女・コゼットを演じた、アマンダ・セイフライドの来日インタビューをお届け!
19世紀のフランスを舞台に、不遇な運命から立ち上がった男ジャン・バルジャンと彼を取り巻く人々のドラマを、『英国王のスピーチ』のトム・フーパー監督が映画化! 壮大なスケールで描いた、前代未聞のミュージカル映画として、世界中で絶賛を浴びている本作が、いよいよ日本公開。物語の中で希望の象徴として描かれる役どころとなる、美しきヒロイン・コゼットを演じたアマンダは「人生で最高の経験になったわ。とにかく『レ・ミゼラブル』はミュージカルの中で一番大好きで、私の中では特別な作品なんです」と、頬をバラ色に染めて語る。その愛らしいルックスからしても、今回のコゼット役はまさに適役だ。
「でも実は私、エポニーヌの役でオーディションを受けたの(笑)。最初にテープを送って、その後にニューヨークで監督たちの前で歌うことになっていたの。もちろん監督も私がエポニーヌ役でオーディションを受けると思っているわけだけど、私はその場で“私の声ではエポニーヌを歌えない、私はコゼットなんです!”と言って歌ったの。監督がとても温かい方でよかったわ(笑)」
そんな度胸も買われたのか、アマンダは見事にコゼット役を射止めた。
「でも役が決まるまで4カ月もかかったの。だから知らせを受けた時は本当に驚いたわ。監督から連絡が来たのが、去年のクリスマスの3日前。監督が電話で“君に少し早めのクリスマスプレゼントをあげよう”って言ったときは、本当にハッピーな気持ちになったわ(笑)」
本作の注目は、ヒュー・ジャックマンやアン・ハサウェイ、ラッセル・クロウら、豪華なハリウッドスターたちが、舞台さながらの生収録で歌声を披露しているところ。メリル・ストリープの娘を演じたミュージカル映画『マンマ・ミーア!』でも美声を披露し注目を集めたアマンダだけに、本領発揮できたのでは。
「でも、やっぱりいろいろ大変でしたね(笑)。まず、この作品の前に演じた役からの切り替えが難しかったんです。ちょうどこの話が来たとき『Lovelace(原題)』という映画で主人公のポルノスターを演じてたの。発音もまったく違うし、煙草を吸ったりして、喉に悪い役だったわ(笑)。その間もスカイプでボイストレーナーのレッスンを受けてはいたんだけれど、なかなかままならない状況だったから、これの撮影までもっと時間があれば、と心底思ったわ。私は、本格的な歌のレッスンを17歳のときに中断してしまったから、そういう意味でも、もっと練習する時間があればよかったのにと思った」
歌の才能を持った俳優たちが、その場で歌うからこその臨場感は必見。
「通常の映画の場合、セリフはそのときに渡された台本を覚えてそれを言うわけだけど、今回は歌そのものがセリフで、完全に頭の中に入っているから“セリフを忘れる”ということは無かったわ(笑)。ただ難しかったのは、歌を通して自分の感情を伝えるということ。どう歌うかとか、どこで区切るかとか、そういうことがとても重要だったの」
コゼットとひかれあう青年・マリウス、マリウスに片思いするエポニーヌ、この3人の恋も切なく美しい。
「この物語の中で、コゼットは希望の光。そのコゼットを演じるという責任は強く感じていました。マリウスに対する愛、ジャン・バルジャンに対する愛に満ちていて、いろいろな人から愛される女性でもある。そんな彼女の繊細な面を、体現しなければならないという難しさはありました。でもこの物語が昔から好きで、自分がよく知っている人物だったことは、プラスになったと思うわ。ただ私は、昔からエポニーヌのほうに共感してばかりだったけど(笑)。映画の中で、サマンサ(バークス)が歌う『オン・マイ・オウン』は本当に素晴らしいわ。特に“I love him”と3回繰り返すところ、それがもう本当に素晴らしいの。あんな演技はステージでもそうそう見ることはできないくらいよ。日本の若い女性たちにも共感してもらえると思う」
日本ではクリスマスシーズンに公開となる本作。日本のファンには、素敵なクリスマスプレゼントだ。
「そうなれば本当にうれしいです。私にとっても最高のクリスマスプレゼントになった作品だから(笑)」
アマンダの天使の歌声が、日本にも希望の光を届けてくれるはず!
(本紙・秋吉布由子)
監督:トム・フーパー 出演:ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アン・ハサウェイ、アマンダ・セイフライド他/2時間38分/東宝東和配給/12月21日よりTOHOシネマズ日劇他にて公開 http://lesmiserables-movie.jp/http://lesmiserables-movie.jp/