市原隼人 新ドラは「すべてが見えて怖い」
11日にスタートする新ドラマ『カラマーゾフの兄弟』(フジテレビ系・土曜午後11時10分)の制作発表が4日、都内で行われ、主演の市原隼人、斉藤工、林遣都、吉田鋼太郎の主要キャストが出席した。市原は、「いい意味でも悪い意味でも、世の中が見えてしまうような作品になってくると思います」とPRした。
ロシアを代表する文豪ドフトエフスキーによる同名の小説を原作に、舞台を現代の日本に置き換えてドラマ化。定職を持たずヒモのような生活を続ける長男、一流大学を卒業し新人弁護士として働く次男、そしてこころやさしい三男からなる兄弟が、父殺しの容疑をかけられる。真相を探っていくなかで、家族の関係や、葛藤、若者たちが胸のなかに秘めた想いなどさまざまな問題や影が明らかになっていく。
ドラマは、市原演じる次男・黒澤勲を軸に展開。本作ではこれまでの出演作で見られたストレートな感情表現というよりも、すべてを押し殺した演技で魅せる。市原はすでに勲になりきっているようで、「(撮影現場にいると)静かで物事がよく見えてこわい」と、コメント。さらに「こんなに緊張感のある現場は人生で初めて」と話した。
市原とは対照的な役どころ、長男・黒澤満を演じるのが斉藤。原作とは違う部分があるといい、「満としての筋道をちゃんとつけることを念頭に置きながら、丁寧に創作をしていきたいと思います」と意気込む。三男・黒澤涼役の林は「涼は光を感じさせる存在。光り続けていかないといけない」と気合を入れ直していた。
★父親役・吉田「地で行ってる」
市原、斉藤、そして林が対立していくのが、父親を演じる吉田鋼太郎。ドラマのなかでは、欲を満たすことが生きる目的で悪の象徴として描かれているが、吉田は「酒好き、女好きは地で行ってる。金はないですが......」と笑っていた。クリスマスに全裸で殺されるシーンを長時間にわたって撮影していたそうだが「瞬きには苦労しましたが、否じゃなかった。やってるな、自分は!という感じがありました」と、楽しんで撮影に取り組んでいる様子。