女子柔道の園田代表監督らの暴力とパワハラを選手が告発
ロンドン五輪の代表を含む柔道の国内女子トップ選手15人が、園田隆二代表監督と男性コーチから暴力などを受けたと告発した問題で、全日本柔道連盟(全柔連)は30日、東京都文京区の講道館で記者会見を開き、事実関係を認めて謝罪した上で、園田監督とコーチ合わせて6人を今月19日付で戒告処分にしたことを明らかにした。
全柔連は、園田監督による暴力は平成22年8月から24年2月までに5件を確認。選手1人に対し、練習中に竹刀でたたいたり、頬を平手打ちするなどしたという。このほかに男性コーチ1人が別の選手に暴力をふるったという。上村会長は「あってはならないことが起きた」と謝罪した。
午前11時からの記者会見で頭を下げた小野沢弘史専務理事は、これまで問題を公表してこなかったことに関して「園田監督が被害選手に謝罪したことで収束を見たと判断した。選手にも将来があるので、非公表の方がよかろうと…」と苦しい説明に終始した。
31日には園田監督が講道館で会見を行い、「これ以上、強化に携わることは難しいので、進退伺を出させていただいた」と話した。
JOC側も30日、東京都内で会見し、市原則之専務理事が「選手が『言わなきゃ良かった』と悔やむようなことがあるとかわいそうだ。真剣に慎重に考え、選手の立場に立って解決したい」と強調した。
JOCの説明によると、昨年12月4日に選手からの文書が提出され、25日には強化体制の見直しや第三者による調査などを求める嘆願書がメールで届いたという。