現地調査のIOC評価委員会を「オールジャパン体制」で「おもてなし」 そしてついに開催支持率70%

 2020年夏季五輪の開催都市決定に向け、国際オリンピック委員会(IOC)評価委員会による東京の現地調査が4〜7日に行われた。4日のセレモニーでは、安倍晋三首相が「準備の万端にかけては、私どもは誰にも負けない。わが政府の完全なるサポートの下、選手たちはここ東京で、ほかでは得られない至福を味わうことになる」と国の支援をアピール。さらに首相は「五輪を東京で開催することこそは、生涯の夢だった」と強調した。
 初日、第2日(5日)に行われたプレゼンではサッカー女子の澤穂希、今季のスキー・ジャンプ女子ワールドカップ総合優勝者の高梨沙羅ら現役の選手、2000年シドニー五輪金メダリストの井上康生・男子柔道日本代表監督がプレゼンターを務めた。卓球会場となる東京体育館では福原愛が評価委を迎えた。また4日には、皇太子さまが評価委員会メンバーを初めて接見された。

 第2日(5日)のプレゼンテーションでは財政やマーケティングなど4項目について説明。菅義偉官房長官は大会運営で赤字が出た場合に国が補填する政府保証などを約束し「財政上の問題は全くない」と強調した。猪瀬直樹東京都知事は、五輪開催に向けて都が4000億円の準備金を積み立てているとアピール。トヨタ自動車の張富士夫会長ら経済界の“顔”も後押しを確約し、「都の招致」ではなく「日本の招致」を印象づけた。
 そして同日夜の記者会見で東京招致委員会は開催支持率について、IOC調査の結果が都内で70%(全国で67%)だったことを明らかにした。IOCが昨年5月に公表した支持率は47%だった。

 開催を決めたロンドンも支持率は68%。評価委のクレイグ・リーディー委員長も個人的見解として「70%を下回っても大丈夫」と発言している。