東日本大震災から2年……日比谷公園で3000人が黙とう
東日本大震災の発生から2年となった3月11日、都内各所でさまざまな追悼イベントが行われた。
日比谷公園では「311 東日本大震災 市民のつどい Peace On Earthステージ」が開催され、大地震が発生した午後2時46分、坂本龍一や加藤登紀子、後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)らが約3000人とともに、黙とうを捧げた。
この日は平日にも拘わらず、多くの人が集まった。2時40分を過ぎたころには人で埋め尽くされ、2時46分に集まったのは老若男女約3000人に及んだ。場所柄、スーツ姿のビジネスマンと思われる人たちの姿も多く見かけられた。
加藤が、「亡くなった人のことを思いましょう。その命のひとつひとつがとても大切だったことを思いましょう。みなさんの命がとても大切だってことを思いましょう。みんな頑張って素晴らしい人生を送りましょう。心から亡くなった方に追悼の想いをこめて。私たちの人生に、私たちの命に感謝の意を込めて、黙とうを捧げましょう」と、呼びかけ、C.W.ニコルの「黙とう」の声が響くと、公園は静けさに包まれた。
たった2年。今もなお、多くの人が厳しい生活を強いられている。後藤は「3月11日の2時46分だけを記念碑みたいにしてしまうのは違和感がある。その時だけ思い出すんじゃなくて、日々のなかで、いつでも思った時が黙とうの時間であればいい」と、静かに語っていた。
イベントは、東日本大震災の被害にあわれた方々を追悼するとともに、これからの未来を共有する場を作ることを目的に行われたもので、今回が2回目の開催。10、11日の2日間にわたって行われ、佐藤タイジ、難波章浩-AKIHIRO NAMBA-らアーティスト、映像作家の鎌仲ひとみ、被災地でさまざまな支援活動を展開している人たちなどが登壇。市民アピールやトーク、音楽ライブなどが行われ、被災地の現状や、自然エネルギーへの新たな可能性や転換を図っている最新の事例なども報告された。