韓国バラードの女王 GUMMY -コミ- 「私はラクな人」
2003年に韓国でデビュー。2011年11月には、日本デビューミニアルバムをリリースし、日韓で活躍中のシンガー・コミ。「ビルボード・ジャパン・ミュージック・アワード2011」で、今後の活躍が期待されるK-POP歌手に与えられる「韓国ビルボード特別賞」を受賞するなど、大きな注目を集めている彼女のミステリアスな素顔に迫る。
4月3日、日本で2枚目のミニアルバム『FATE(s)』をリリースしたコミ。今回収録されている曲は、初の全編日本語で日本オリジナル楽曲だという。また、CDに付いているDVDには谷村美月、岡田義徳、児嶋一哉(アンジャッシュ)が出演するドラマMV「信じてる…−Music Video−」を収録。ドラマのストーリーと彼女の楽曲がシンクロし、切なさがつのる。
「DVDのドラマは、3人の役者さんがすごくいい演技をしてくれて、とてもうれしかったです。でもお会いすることができなかったので、それがちょっと残念でした。ドラマの本編に私の歌が使われているのですが、私自身がそこに登場していないのもいい(笑)。ドラマを見ていても自分の映像が出てくると恥ずかしくて集中できないんです。児嶋さんの演技が、芸人っぽくなくてすごく良かったです。全然面白くない(笑)。私は日本のドラマが本当に大好きなんです。今回収録されているドラマもそうですが、恋の話だけど、それだけじゃないメッセージがある。人生のメッセージというか、見ている人が元気になるメッセージが」
日本のドラマが好きという彼女、日本語のインタビューもそつなくこなす。
「日本語は毎日先生について1時間ぐらい勉強していますし、家で復習もします。でも先生とマンツーマンでやっているので、上達しているのかよく分からない。ですから、インタビューの前の日はいつもプレッシャーで、全然眠れません(笑)」
実は彼女の母親も歌手としてデビューし、話題になったとか。
「デビューは3年ぐらい前で、残念ながら今は活動していません。お母さんは子どものころから歌手にあこがれていたんですが、祖父が反対したため、夢をあきらめて結婚し、私を育ててくれました。でも本当に歌が上手で美人なので、プレゼントの意味も込めて作ってあげました。2世タレントというのはよくいますが、子どもが先にデビューしていて、お母さんが歌手になったというケースは私が初めてなので、当時はすごく話題になりました。今でも韓国のライブでは、ゲストでよく登場しますし、日本でのライブにも出たいみたい。いつも私に “日本に連れて行って”って言っていますから。そのためには、演歌を練習しなくちゃって言って、演歌を猛勉強中していたり(笑)」
歌唱力は群を抜きデビュー2年目には「最高の歌唱力を持った女性ソロ歌手」で1位を獲得するなど、実力派歌手として、経験を積んできた彼女。今後は日本での活躍も期待される。
「今年は日本の活動をもっと頑張りたいですね。日本では新人なので、もっと私の名前を知ってほしい。実は今日、インタビューの前に渋谷のTSUTAYAに行って、お忍びで自分のCDを買ってきました。韓国では私が直接CDショップに言ったらすぐバレて大変なことになるので、なかなかできませんでしたが、すごく楽しかったです。写真も撮ってきちゃいました(笑)」
クールビューティーな美貌と完璧なスタイルだが、よく笑い、意外とお茶目な一面も。素顔はどんな女性なのか。
「私はラクな人です(笑)。全然怖い人じゃない! 印象が強いから最初は近づきがたいと思われることが多いのですが、そんなことありません。いつも心を込めて歌いたいと思っていますし、みなさんの人生の話を音楽に込めて、共感できるような存在でありたいと思っています。音楽を聞いてもらえれば私の事をもっと分かってもらえるでしょう」
韓国では、“聞く人にとって自然に涙が流れてしまうような魔力を持っている声” といわれている彼女が歌うラブソングは切なさと優しさが満ちている。
「今回のミニアルバムは、全部恋の話です。恋に落ちる前や別れてからの話など、いろいろな恋の場面を歌っています。特に男女のどちらというわけではないので、男性にも共感していただけると思いますし、もちろん女性にも。人は恋がないと生きていけません。だから楽しい恋をしている女の子、辛い恋をしている女の子、いろんな恋をしている日本の女の子に聞いていただきたいですね。きっと何か感じてもらえると思います」
(本紙・水野陽子)
【価格】CD+DVD 2730円、CD 1890円(いずれも税込)