PERSON 「シンガーというよりも、 ストーリーテラーになって 素晴らしい曲を届けたい」 クリス・ハート

 世界各地から歌自慢が集ったテレビ番組『のどじまん ザ! ワールド』で優勝を果たした、クリス・ハート。ハートのある歌声と圧倒的な歌唱力が魅力で、“天才ソウルシンガー”“奇跡の歌声”と称賛される逸材だ。そんな彼が1日、テレビ番組でも歌った『home』をシングルとしてリリースし、デビューを果たした。「もう夢のようです。3年前に本気で音楽をやっていくことを決めてから、ずっとこの日を夢見てきましたから」と、屈託のない笑顔を見せる。

 アメリカ生まれ、アメリカ育ち。日本に触れたのは、中学生のとき、「韓国語を取りたかったけどなかったから」と、何気なく日本語を履修したことがきっかけ。「ケーブルテレビで日本の音楽を聞きました。小田和正さん、徳永英明さんなどいろいろなアーティストを聴くなかで、日本の音楽の持つメロディーの美しさに夢中になりました。そうなったのは、クラシック音楽を聴いたりしていた影響もあるかもしれませんね」
 2009年に日本に移住してからもさまざまな日本の音楽に触れた。「以前は、曲を聴いていてもなぜ愛してるって言わないんだろうって思ったこともありました。でも今は……その『言葉にできない』気持ちっていいなって思うし、“ラララ”にも込められた気持ちがあるところが素晴らしいなって思います」

 ティーンエイジャーのころには、ロックバンドで作詞や作曲も担当。しかし、今はまずその美声で勝負する。

「シンガーというよりは、ストーリーテラーになりたい。素晴らしい曲がたくさんあるので、それをまず日本のみなさんに届けられたらと思っています。だから次の夢は、紅白歌合戦に出ることかな」

デビューシングル『home』はユニバーサルシグマより発売中。1050円(税込)。詳細は公式サイト(chris-hart.net)で。