吉川晃司「SAMURAI ROCK」
いつものスタジオを飛び出して、吉川の事務所の会議室での収録。いつも以上にリラックスした雰囲気のなかでのトークだ。打ち合わせは、リスナーにはおなじみの事務所のベランダで。太陽がじりじりと照りつける真夏のような天候にも関わらず、涼しく感じるのは、着々と成長中のグリーンカーテンとずらりと並ぶ観葉植物のプランターのためかもしれない。
自宅でもさまざまな植物を育てている。震災以降控えていた野菜づくりも今年は再開。番組でも「今年はキュウリが大豊作」と声を弾ませ、キュウリトークでひとしきり盛り上がる。熱を冷ます夏野菜として知られるキュウリだが、吉川にその効果はほとんど表れないようで、今月も原発問題に、放射能問題に、そしてアベノミクスにと怒りをぶちまけた。
収録後、クールダウンに、再びキュウリの話題を振ってみた。
「3本育てているんだけど、その成長具合がすごくて、どんどん実をつけてる。毎朝、2本ずつ収穫して食べているんだけど、これがびっくりするほど美味い! 青臭いっていうのかなあ……香りが違うし、味が濃い。それに、見た目も違うんだよ。キュウリって切ると、皮の部分が薄く緑色で内側は白いよね。その部分も緑が濃くてね。きっと苗が良かったんだろうなあ。あとは、使っている酵素の影響もあるかもしれない。他にも、梅を収穫したよ。本当にちょっとだけど、いい感じに実がついてた。梅酒も作ったしね」
ツアー、大河ドラマの撮影など、さまざまなスケジュールに追い立てられる毎日のなかで、土と向き合うことが、吉川自身にいい影響を与えているという。
「土をいじってると、いろんな変化に気づくからね。環境の変化はもちろん、自分自身についても考えたりすることも多い。土いじりをやるようになって長くないけど、どうしてもっと早く始めなかったのかなあって。自分自身を休めるのにすごくいい時間になっていると思うね」
夏に向け、さらにスケジュールはパンパンになっていく。8月6日には平和と核兵器廃絶をアピールする「ピースナイター2013」(広島・松田スタジアム)で、始球式、さらに『イマジン』を歌う。
「その練習もしていて肩が痛いんだよ(笑)。話を聞くと、マウンドって思った以上に高いからかなりのスピードで投げないとボールが弧を描いて見えちゃうらしい……。ついつい練習にも力が入っちゃうんだよね」
吉川の熱に圧倒されるばかり。クールダウンのためにも、もっとキュウリが必要だ?
吉川晃司『DO the JOY』
最新アルバム『SAMURAI ROCK』から
吉川晃司『SAMURAI ROCK』
最新アルバムのタイトルトラック
RCサクセション『イマジン』
8月の「ピースナイター2013」で歌う曲
吉川晃司『HEART∞BREAKER』
大黒摩季とのコラボ曲のセルフカバー
泉谷しげる『眠れない夜』
怒りをぶちまけ、「この人しかないでしょ」と選曲
吉川晃司『FIRE』
最新アルバム『SAMURAI ROCK』から
このコラムは、ラジオ番組『D.N.A~ロックの殿堂~』吉川晃司“SAMURAI ROCK”とコラボレーションしています。この番組では激動の時代を駆け抜けてきたミュージシャンたちが週替わりでDJを務め、吉川晃司は毎月第4週に登場します。JFN系列全国14局で放送中。※東京での放送はありません。ポッドキャスト版でお楽しみください。(http://www.jfn.co.jp/dna)