『YATSUI FESTIBAL ! 2013』リポート
お笑いコンビ・エレキコミックのやついいちろうが主催する音楽とお笑いのエンターテイメントフェス『YATSUI FESTIBAL ! 2013』が22日、昨年に引き続き開催された。
今年は昨年の5会場からパワーアップし、渋谷の円山町にあるライブハウス9会場を股にかけ行われた。
11時のリストバンドの交換開始から多くのファンが詰めかける。やついが「ジャンルもバラバラ、出演するミュージシャンの音楽性もバラバラ。お笑いもいれば、アイドルもいる」と言うように、若手のロックバンドから、荻野目洋子やTRFといった大御所まで幅広いアーティストが参加しているのも、このフェスの特徴。もちろん、やついの本業である、お笑い芸人によるステージ目当てに訪れるファンも少なくない。ジャンルにとらわれない、やついのサービス精神がタイムテーブルからも伺える。集まったファンもフェス慣れした人から初めてフェスに来たような人など幅広い装い。
12時35分、予定より若干遅れて「まあ客入れみたいなもんです」(やつい)というDJやついのDJタイムがShibuya O-EASTで始まった。続々と入場するファンで数曲のうちに、会場はすぐに超満員。この客足の速さにはやついもびっくり。しかし「今は元気だけど、気をつけて。夜10時まであるからね」と言いながらもB’zの『ultra soul』で会場を盛り上げる。
そして13時を回ったところで声優の神谷明が招き入れられ、キン肉マンの声で開会宣言。続く神谷による『バビル2世』、『ゲッターロボ』などのアニメソングのメドレーで会場は完全に火がついた。
やついのDJタイムが終了すると、NONA REEVESの西寺郷太と 堂島孝平によるアイドルユニット「SMALL BOYS」を経て、お待ちかねのエレキコミックの2人とラーメンズの片桐仁による女装アイドルユニット「危険日チャレンジガールズ!」の出番となった。なぜお待ちかねかというと、昨年のフェスでは片桐が直前にインフルエンザにかかりまさかの欠場となってしまったから。最初こそ、やついと今立進だけでステージに現れ、「まさか…」と思わせたものの、これはお約束。サブステージから片桐が現れ、ファンも一安心だ。
フェスのラストを締めくくるのは、主催者DJやつい。21時過ぎという遅い時間ながら(しかもレキシで15分押し!)、会場のO-WESTには入場規制が掛かるほど、大勢のオーディエンスが押し寄せた。ゲストにIMALUを迎え、ユニットSUSHI PIZZAの「マイティ DISCO」を熱唱。その後、6月12日にリリースの新曲『てんけてんけてん』を手がけたヒャダインの登場で、フロアーのボルテージは最高潮に!会場の一体感こそ、このフェスの醍醐味だと思わせてくれるステージだった。
アンコールでは曽我部恵一が登場し、やついフェスの『サライ』とも言うべき『月が今夜笑ってるから、ぼくらそっと東京の空を見上げる』を会場中が合唱して幕を下ろした。(取材・両角 葉)