濱田岳が『お先にどうぞ』で挑戦する最高の食べ方
ドラマ、映画など注目を集める作品には必ずといってもいいほど登場する存在の、濱田岳。彼が主演するドラマが7日、スタートした。それが、最高の食べ方を追求する『お先にどうぞ』だ。「お腹がいっぱい」と苦笑いする本人に聞いた。
「へぇ〜、なったんだ」。それが、濱田岳が本ドラマのレギュラー化が決定して思ったことだという。昨年新しいオリジナルエンターテインメント番組を求めて、WOWOWが行った企画「大人番組リーグ」からスタートしたドラマ。この企画では、ドラマや情報番組などさまざまな番組が作られ、視聴者の投票をもとに決まった上位4番組が7月からレギュラー化されることになった。
「作品を作るうえで、勝ち負けっていうのはないと思っていますけど、競うというか、そういうルールの下でやっているなかで、レギュラー化したらいいなとは思っていました。みなさんが投票してくれたおかげです」
最高の食べ方への圧倒的なこだわりをドラマで見せる、コメディータッチの作品。1回完結型で、濱田演じる主人公・大石壮(おおいし・そう)は、会社員になったり、学生になったりと立場が変わるが、結局いつも極度の緊張状態で食事をすることになる。
本作に参加した理由を、「見たことがない話だった、興味が単純にあった」からだという。それに、「食へのこだわり云々というよりも、コメディーとしてのテイストが好き。それに、至って真剣な人の面白さが好きなのもあって、すごく面白そうだと思いました。実際現場に入ってみたら? 期待以上の面白さというよりも、お腹がいっぱい!という感想になっちゃうんですけど(笑)」
昨年放送された回では、上司とスパゲッティナポリタン、同じ学校に通うあこがれの女性と餃子を食べた。相手はそれぞれ最高の食べ方にこだわりを持つ人物で、上司との食事は失敗したらほぼ左遷確定、あこがれの女性とはそれ以上お近づきになるチャンスがゼロになるという、絶対に失敗できない状況。そのなかで主人公は、ナポリタンの“インサイド”や“アウトサイド”、餃子の“ターンオーバー”など、一般にはおおよそ見当もつかないキーワードに翻弄されながらも、『お先にどうぞ』と相手を促し、どうにか取り繕っていく。
「何回かは奇跡的に乗り越えるんだけど、とどめがあるんですよね。怒鳴られたり、コップの水をかけられたり、本当にかわいそうだなあって思いますよ、大石君は。いつも緊張状態で食べていて、味も分からないと思う(笑)」
7日放送分もまた極限の緊張状態だった。結婚の許しを得るために、相手の両親に会いに行くのだが、父親の最終審査がカツカレーの食べ方。
「現場の男スタッフたちがみんな言ってましたよ、こんなの逃げ出すぜ!と。あれは嫌でしょうね。……あんな怖い思いをしてご飯食べたくない(笑)」
そんなシチュエーションに大汗をかいたり、ドギマギしたり、そのなかでも新たな味覚を発見したりする。そんな大石君を濱田はどう演じているのかというと、「素といえば素」。
「大石君は食を究めようとする人に翻弄される役ですし、役作りといっても、台本を読んで、僕がへぇ〜とか、ほう!って思ったテンションでいいのかなって思って演じています。ずぼらなだけとも言えますが、現場に行ってへぇ〜って思うこともたくさんあるんです。僕は食べ方のこだわりもあまりないし、みんなでワイワイ楽しく食べたいし、節制する必要がなければ質より量タイプ。強いて言うなら、自分で料理をする時に下準備をきっちりやるぐらいなんです」
ほとんどが食べるシーン。苦労もある。
「撮影でたくさん食べることになるので、朝ごはんやお昼の弁当を食べないとか。あと、食べる瞬間の大きく開いた口をヨリで撮られるのがすごく恥ずかしい。こんなこと、今まで気にしたこともなかったです」
そんな初経験に体当たりする濱田の姿を含めて、見どころは満載だ。
「知らない食べ方は素直にやってみたいと思えるだろうし、その食べ方を知っている方にとっては同志がいた!ぐらいのテンションになるドラマだと思います。やり方も、最低限のマナーを守りつつアレンジを楽しむようなお店のことも考えている食べ方だと思います。試してみるのもいいと思うし、あいつら何をやってるんだって思っていただくのでもいい」
最後に濱田さん、こだわりすぎる人と食事をすることになったらどうする?
「たぶんお酒に逃げます。それで、相手に酔ってたしねって言ってもらえるのを待ちます」
(本紙・酒井紫野)
WOWOWプライムにて毎月第1日曜午後11時放送。8月は冷やし中華。その後も、崎陽軒のシウマイ弁当などを取り上げる予定。『お先にどうぞ』のほか、第2日曜は、物語作りのプロたちが競う想像力バラエティー『KAZEOKE』、第3日曜はプレゼンテーションナンバーワン決定戦『The Evangelistプレゼンター チャンピオンシップ』、第4週は『TV Bros.TV』。詳細は番組サイト(http://www.wowow.co.jp/extra/otona/http://www.wowow.co.jp/extra/otona/)で。