九月花形歌舞伎は「特別」 花形俳優勢ぞろいで古典&新作 

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 九月花形歌舞伎(9月1日~、歌舞伎座)の製作発表が29日、都内で行われた。花形役者が勢ぞろいして、古典と新作に挑戦することで話題を集めている公演で、豪華なメンバーについて、市川染五郎は「特別な興業だということだと思います。それだけスケールが大きい、結果を出さなければいけない」と、語った。

 昼の部は、古典中の古典『新薄雪物語(しんうすゆきものがたり)』を上演。夜の部は作家・夢枕獏による人気シリーズ『陰陽師』で、本作は新歌舞伎座で上演される初めての新作。

  染五郎はあいさつで、「(『新薄雪物語』は)これ以上大きな作品・歌舞伎はないという傑作で大作。その大きさに体当たりして臨んで、記憶と記録に残るようなものにしていきたい。『陰陽師』は、映画テレビなどで形になっていますが、僕は歌舞伎で上演するのがベストな形ではないかと思っている、書かれた小説以上の作品になるように頑張りたいと思います」。

 尾上松緑も、「新作も古典も両方やって行かなければいけないのが我々の使命でございますので、それを果たすために力強い同輩と頑張っていきたい」、市川海老蔵も「みなさまがたと一緒に古典を守り、新しいものに挑戦していく。力を合わせて、新しいものが見つかるように、精進できたらいいなと思う」と、意気込みを込めてあいさつした。

 尾上菊之助は、記者からまもなく父親になることについて問われ、「責任も増えるのでより一層、歌舞伎に努めていきたい」と力強く語っていた。

 この日は、片岡愛之助、中村勘九郎、中村七之助も出席した。