今度のお相手は柳家三三。『彦いち落語組み手 17』開演!
落語界きっての武闘派といわれる林家彦いちが定期的に続けている「彦いち落語組み手」。落語会で組み手とは一体…?
「先輩、後輩を問わず組んでみたいと思う噺家さんをゲストに招いて、2年前から続けている会です。基本的には取っ組み合いでやっていただきたい気持ちもあるので、その先輩に教わったネタやその方が得意としているネタをやることもあります。組み手って、空手でいうところの手と手を交えてがっちり組むことです。それにより、洗練されていくんです」
“組み手”という言葉を使う事で単なる“二人会”とは違った感じになると言う。「手は抜けませんし、大怪我することもありますが(笑)、それは次に進むための組み手になるんです。で、こちらがそういう意識で取り組むと、相手の噺家さんも組み返してきて、そこで思わぬ化学反応が起きることがある。さん喬師匠が新作やったり、雲助師匠なんかは、ものすごくかっこよくて、その後に出た僕の前にはペンペン草も生えてなかった(笑)。ベテランの方のスイッチが入って揺れる瞬間というのが分かるので、そうなると組み手は成立するんです」
次回の組み手のお相手は、若手ながら古典に定評のある柳家三三。
「三三さんは僕よりキャリアはちょっと下ですが、すごくいいです。三三さんみたいな人がいるから、僕みたいな噺家が好き勝手にできるところもあるので、頑張っていただきたい人ですね。以前、地方でやった時に、面白かったんですよ。演芸神経っていうのかあって、それは場数をこなしてるというのもあるんだけど、面白い人です。やっぱりお客様には喜んで帰っていただきたいので、どんな組み手を見せようかというのは考えますが、三三さんとはいい組み手ができる気がします。そこで化学反応が起きて、また面白いことが起きそうな予感がするので、ぜひそのミラクルをご体験下さい!」