TOKYO GAME SHOW リポート
今年のテーマは「ゲームは進化し続ける。」。昨今のコンピュータエンターテインメント産業の加速度的な進化を象徴するテーマだ。
また今回は会場の規模を拡大したことによって、インディーズゲームコーナー、乙女ゲームコーナーといった細かくセグメントされた新設コーナーも多く登場した。
とはいうものの、今回大きな注目を集めたのはソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)と米マイクロソフト(MS)。SCEが「プレイステーション(PS)4」、MSが「Xbox One(エックスボックス・ワン)」を国内で初めて一般展示した。
SCEは19日に行われたアンドリュー・ハウス社長による基調講演で、全世界で平成25年度中にPS4を500万台販売する計画を明らかにした。
PS4について、ハウス社長は「熱心な利用者の期待に応えるだけにとどまらず、家族と仲間と一緒に遊ぶ楽しさを届ける」と強調。ゲームだけでなく、映画や音楽も楽しめる「総合エンターテインメント機器」として、新しい客層を取り込んでいく考えを示した。
PS4は来年2月22日発売
PS4はコントローラーに専用の「シェアボタン」を搭載し、プレーヤー同士の交流機能を強化した。国内では26年2月22日に発売する。会場には、PS4向け新作ゲーム「ディープダウン」(カプコン)やエックスボックス・ワン向けの「フォルツァ モータースポーツ5」(MS)の試遊スペースが設けられ、初日から多くのファンでにぎわった。
スマートフォン(高機能携帯電話)に押されていたゲーム専用機メーカーが、新型機の投入で巻き返しを図った格好だが、ゲーム市場は今後も、無料ゲームが多いスマホ向けが牽引しそう。
グリーによると、スマホにダウンロードして遊ぶ「アプリゲーム」の世界市場規模は24年の50億ドル(約5000億円)から、28年に290億ドルに拡大する見通し。
従来型携帯電話で成長してきたグリーは昨年、スマホ専業のポケラボを傘下に収め、スマホ対応を加速。バンダイナムコゲームスは無料で遊べる専用機向けオンラインゲームを年内にも4本に倍増し、アプリゲームに対抗する。
一方、スマホ向けゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」がヒットしたガンホー・オンライン・エンターテイメントはパズドラの水平展開を進める。12月には、任天堂の携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」向けに「パズドラZ」を投入し、スマホを持たない小学生に浸透を図るという。